IMF:今年の世界経済見通しを下方修正、2003年以来の低成長率

国際通貨基金(IMF)は29日、米国の サブプライム(信用力の低い借り手向け)問題の影響が他の資産や国外に波及 するとして、2008年の世界経済成長率見通しを4.1%に下方修正したことを 明らかにした。昨年10月に示した予想は4.4%。4.1%の成長率は2003年以 来の最低となる。IMFの報告によると、2007年は4.9%成長だった。

IMFはまた、金融業界で起きた波乱が経済成長に与えうる影響を最小限 に抑えるため、中央銀行に「必要な限り長期にわたって」流動性を供給するよ う促した。

IMFのサイモン・ジョンソン調査局長はワシントンでの記者説明で、 「どの国もある程度の景気減速は免れない」と述べた。

IMFは米国の2008年経済成長率見通しを1.5%と、従来見通しの

1.9%から下方修正。ユーロ圏については0.5ポイント下方修正し、1.6%成 長を予想している。

IMFはまた、世界金融安定報告を改訂し、金融市場の波乱は「新たな段 階」に突入したとし、「信用懸念はいまやサブプライムの範囲を超えてしまっ た」と指摘した。

同報告は「世界経済の成長見通しに対するリスクはなお全般に下振れ方向 に傾いている」と指摘。その「最大のリスク」として、主要経済国で金融市場 の波乱に端を発した個人消費の落ち込みが一段と進み、それが新興市場国に波 及することだと警告した。

中国と日本

IMFは中国の08年経済成長は07年の11.5%から減速するものの、主 要経済国の景気悪化による影響は乗り切るとの見方に基づき、08年成長率見通 しを10%で据え置いた。中国経済の成長減速により、「景気過熱への懸念が和 らぐ」との見通しを示した。

新興市場国と発展途上国の成長率は6.9%。07年の7.8%から減速が予 想されている。

日本の08年経済成長率は07年の1.9%成長を下回る1.5%を予想。従 来見 通しの1.7%から下方修正した。

「日本では消費者と企業のセンチメントが軟化するなか、建築基準の厳格 化が成長を抑えている」と指摘した。

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