ブッシュ米大統領:議会は景気刺激策で迅速な行動を-一般教書演説

ブッシュ米大統領は28日、任期最後の一 般教書演説で、大統領・議会選挙を控えた政治論争をやめ、景気刺激策やその 他米国にとって必要な法案の成立を急ぐよう議会に呼び掛けた。

ブッシュ大統領は全米にテレビ放映された演説で、住宅市場の低迷と失業 率上昇、食料品とガソリン価格上昇のなかで米国民の多くが不安を抱いている ことが感じられるとして、「米国のすべての食卓に、米経済の今後に対する不 安が漂っている」と語った。しかし、「長期的には、米国民は経済成長に自信 を持つことができる」と強調した。

ブッシュ大統領は個人への戻し減税や企業の税負担減を盛り込んだ1500億 ドル(約16兆円)規模の景気刺激策の速やかな通過を議会に求めた。同大統領 は民主・共和両党の交渉の結果まとまった妥協案に変更を加えるべきではない として、「変更は法案成立を遅らせたり、脅かす恐れもあり、いずれも受け入 れることはできない選択肢だ」と語った。

ブッシュ大統領は「選挙の年であっても、政治家が自らの責任を認識し、 それを果たす決意であることを、米国民に示そう」と呼び掛けた。

任期最後の1年に入って景気停滞に直面するブッシュ大統領は、不人気な イラク戦争の後始末の問題も引き続き抱え、支持率は30%台の前半に落ち込ん でいる。内政と外交にほぼ同等の重点を置いたこの日の演説で、目新しい政策 提言はほとんどなかった。

ブッシュ大統領はまた、01年と03年の減税の恒久化もあらためて呼び掛け た。減税恒久化は景気を押し上げるとして、いかなる増税法案にも拒否権を行 使すると表明。また、コロンビアとパナマ、韓国との自由貿易協定(FTA) の承認を議会に呼び掛け、FTAが米企業に機会を提供し、新市場の開拓につ ながると強調した。

また、来週提出する予算案は、2012年の財政黒字化という目標に即したも ので、「無駄か水膨れ」のプログラム151件を縮小または廃止し、180億ドルの 節減につながると説明。また、いわゆる「ひも付き予算」の半減につながらな いような09年度(08年10月-09年9月)法案には、すべて拒否権を行使する 方針も表明した。

新たな提言の1つとして、貧困地域の子弟の私立学校への入学を可能にす る3億ドルの計画を提案した。また、地球温暖化対策の一環として、中国やイ ンドなど高成長国での高効率エネルギー技術開発に向けた20億ドル規模の国際 基金の構想も示した。

ブッシュ大統領はまた、社会保障制度とメディケア(高齢向け医療保険制 度)、メディケイド(低所得者向け医療保険制度)の改革と不法移民の問題を 「早急に解決すべき課題」として挙げた。

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