クレハ株が大幅反発、炭素繊維事業の増強を好感-60億円投じ日中同時

断熱材向けの炭素繊維で世界最大手のク レハの株価が、一時27円(4.7%)高の599円と大幅反発。約3週間ぶりの 600円回復が目前に迫った。60億円を投じて炭素繊維の生産能力を増強する計 画を前日発表しており、今後の収益押し上げにつながると期待された。

岡三証券の高山周作アナリストは、「前日の炭素繊維に関する発表を好感 している」と指摘。ただ、断熱材向けの生産・加工についての「投資金額が大 きく、収益性については見極める必要がある」(同氏)という。

12年度には120億円の事業規模に

クレハでは、いわき事業所(福島県いわき市)で炭素繊維原糸を現在の年 間1100トンから、1800トンに増強する計画。2012年春の稼働を目指す。同時 に、中国の上海呉羽化学拠点では、加工品分野で断熱材の生産能力を2倍とし、 12年春にはさらに年間生産量を現行の3倍まで引き上げる計画だ。投資額は計 60億円を予定。

同社の古谷良樹広報部長は、現在「世界40カ国程度の引き合いがある」 とした上で、「計画はこの10年ほどで急速に高まってきた世界的な需要増加 に対応するための増強だ。日本、中国に加え欧米でも加工品を製造しており、 12年度には120億円の事業規模を目指す」と話している。

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