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日本株は反発へ、米利下げ観測と円安で輸出高い-鉄鋼も見直し(2)

東京株式相場は反発する見通し。米国で 大幅利下げ期待が高まったうえ、為替相場の円高も一服しており、過度な景気 や業績に対する懸念の後退で自動車や電機、精密機器、機械など28日の下げ が大きかった輸出関連株中心に上昇しそう。好決算を発表したファナックのほ か、28日の業績発表後に売りが先行した新日本製鉄など鉄鋼株も見直される。

ファンドクリエーションの木下晃伸インベストメントアナリストは、「パ ニック売りは先週22日で過ぎており、現在の株価水準は悲観的になる必要は ない」と指摘。為替の円高についても、「外国人投資家にとってはプラスに働 く」として、心配する必要はないとした。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の28日清算値は1万 3320円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3050円)に比べて270円高 だった。

大幅利下げ予想は84%へ上昇

28日に発表された2007年12月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率)は60万4000戸と前月比4.7%減少し、ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の平均(64万7000戸)を下回った。住宅市場の落ち 込みに歯止めがかかっていないことから、米国株市場では29日から30日にか けて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ観測が浮上。

フェデラル・ファンド(FF)金利を予想するFF金利先物動向によると、 29日段階で0.5%の利下げを84%、0.25%の利下げを16%織り込んだ水準に ある。26日段階では同70%、30%だった。

また、外国為替市場では利下げ期待による米国株の安定によって投資家の リスク許容度が高まり、ドル買い・円売りが進行。28日の東京株式市場の終了 時には1ドル=106円台前半だった水準は、29日早朝には107円台前半で推移 している。

米景気悪化と円高による業績懸念で、28日には輸送用機器など特に輸出関 連株が東証1部業種別下落率上位に並んでいた。米国での利下げが大幅となる 可能性が高まり、景気の悪化を下支えするとの期待感や円高の一服から輸出関 連株には下値での買いが先行すると予想される。

米主要株価3指数の28日終値は、S&P500種株価指数が前週末比23.35 ポイント(1.8%)高の1353.96、ダウ工業株30種平均は176.72ドル (1.5%)高の12383.89ドル、ナスダック総合指数は23.71ポイント(1%) 高の2349.91。

銀行への売り圧力後退も、ファナックには買い公算

28日の米国株市場では、借り入れコストの低下で銀行各行の利益が押し上 げられるとの期待から、銀行大手のバンク・オブ・アメリカとJPモルガン・ チェース、シティグループなど金融株の上昇が顕著だった。海外金融株の堅調 を受け、みずほフィナンシャルグループなど銀行株も需給懸念が緩和されそう。

このほか、28日に業績を発表した企業の一角も見直される可能性がある。 ファナックについて、クレディ・スイス証券では「北米自動車関連産業向けロ ボット売上高が回復するなどややポジティブ」と、強気の投資評価を確認。取 引時間中に大幅下落した新日鉄は、日興シティグループ証券が「1-3月期以 降は販売価格が原料費に追いつき始める」として、株価下落は投資チャンスに なると指摘している。

業績見極めで伸び悩みも

きょうは東芝、京セラ、アドバンテスト、エルピーダメモリ、三井住友フ ィナンシャルグループ、みずほインベスターズ証券、NTTドコモなど有力電 機、銀行、証券、情報・通信企業が業績発表を行う予定。28日は新日鉄やHO YAなどが決算発表後に急落した経緯もあり、業績動向を見極めたいとして買 い一巡後は伸び悩む可能性もある。

日電硝、住商情報など上昇見込み

個別に材料が出ている企業では、液晶テレビ向けガラス基板の好調から08 年3月期予想を増額した日本電気硝子、08年3月期連結営業利益が前期比 16%増と従来予想を上回る見通しとなった住商情報システム、07年12月期業 績が計画を上回ったもようのスタジオアリス、炭素繊維の生産設備の増強を発 表したクレハが上昇の見込み。

半面、07年12月期連結営業利益が前の期比22%減と従来予想を下回った もようの船井総合研究所、08年3月期の利益予想を下方修正した日本配合飼料 やケーズホールディングスなどには業績への失望売りが増加しそうだ。

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