金融界はリセッションに危機感、実感薄い製造業と対照的-ダボス会議

今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス 会議)では、銀行関係者が世界的なリセッション(景気後退)リスクの高まりに 危機感を表した一方、製造業界の幹部はまだそうした実感はないとの認識を示し た。

米緊急利下げやフランスの銀行ソシエテ・ジェネラルのトレーダーがもたら した過去最大の損失のニュースが流れる中、スイスのスキーリゾート地、ダボス では、資本家ら金融界のトップが、雪の中を重い足取りで歩いた。対照的に、製 造業界のリーダーらは、一段の利下げ見込みや産油国からの需要、また減速して はいるものの成長が見込まれる中国経済などに安堵(あんど)を感じていること を隠さなかった。

ケンブリッジ・エナジー・リサーチ・アソシエーツ(米マサチューセッツ 州)のダニエル・ヤージン氏はインタビューで、「金融界と製造業界などとの間 に開きが見られる」と指摘。「エネルギー輸出企業やアジアの製造関連輸出企業 が財務面での余剰資金を大きく積み上げた時期に、今回の金融危機が起こった格 好だ」と述べた。

米ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレー、メリルリン チのエコノミストは、米国が今年、2001年以来となるリセッションに陥ると予 想している。だが、世界2位のパソコンメーカー、米デルのマイケル・デル最高 経営責任者(CEO)は、「パニックになる」理由はないとしている。

世界最大の化学品メーカー、ドイツのBASFのユルゲン・ハンブレヒトC EOはインタビューで、たとえ米国がくしゃみをしても「世界中が風邪をひくと いうわけではない」と述べた。

ディシジョン・エコノミクス(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、アレ ン・サイナイ氏は、世界経済は確かに減速するが、世界的なリセッションが不可 避というわけではないとの見方だ。同氏は世界的なリセッションの確率を20% としている。

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