日本株:輸出主導で急反落、米政策見極め-業績発表で急落も(2)

週明け午前の東京株式相場は、4営業日 ぶりに急反落。米国の政策動向など重要日程を前に警戒ムードが強い中、円高 による企業業績への影響が懸念されて機械や輸送用機器など輸出関連株中心に 安い。海外での追加損失懸念から銀行株も下げ、25日に業績発表した銘柄の中 では、野村総合研究所(NRI)や日立建機が売り込まれた。

損保ジャパン・アセットマネジメントの木谷徹シニア・インベストメン ト・マネージャーは、「米国での政策対応や雇用統計の結果を見極めたい」と して、今は買いを入れにくい状況との認識を示唆。その上で木谷氏は、「来期 の業績見通しは今後下方修正の予想がセルサイド(証券会社のアナリスト)か ら出てくるのは避けられない」と、企業業績への懸念の高まりを指摘している。

日経平均株価の午前終値は前週末比354円23銭(2.6%)安の1万3274 円93銭、TOPIXは36.41ポイント(2.7%)安の1308.36。東証1部の売 買高は概算で8億3870万株。売買代金は9893億円と、先週末25日の午前と 比べて25%減少した。値上がり銘柄数は453、値下がり銘柄数は1185。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が電気・ガス、水産・ 農林のみで、値下がり業種は31。下落寄与度が大きいのは、銀行、電気機器、 輸送用機器、機械、その他製品、化学、卸売、不動産など。

内憂外患

国内外で控える重要日程を控え、売りが優勢となった。今週は米国時間28 日にブッシュ米大統領の一般教書演説、29日から30日かけて米連邦公開市場 委員会(FOMC)、2月1日に1月雇用統計などが予定されている。フェデ ラル・ファンド金利を予想するFF金利先物動向によると、26日段階で市場は

0.25%の利下げを30%予想し、直近の22%からやや小幅の利下げ予想が増え ている。米国株の動向次第では相場が不安定になる可能性がある上、アジア株 が大幅安で始まったことも下げ幅の拡大につながった。

また、きょうは新日本製鉄やファナック、JSR、スタンレー電気などの 業績発表が予定されている。今週からは国内でも10-12期決算の発表が本格 化する見通し。25日には日経平均が今年最大の上げ幅となるなど3日続伸後と いうタイミングと国内外の需要日程の重なりから、「利益確定売りが出てもお かしくない状況」(立花証券の平野憲一執行役員)という。

企業業績の懸念も

国内での業績発表については、円高などから10-12月期業績が伸び悩ん だ日立建機が急落。30日に決算発表を予定しているコマツの下げも大きくなっ た。アナリストもCLSAアジアパシフィック・マーケッツがコマツや日立建 機を格下げしたほか、野村証券金融経済研究所も日立建機を格下げした。為替 による業績への影響を不安視する見方が浮上し、好業績を受けて25日には一 時上昇した任天堂も大幅続落。受注動向に対する不透明感から、ファナックは 5%超の下落となった。

「円高の影響から、07年度業績の経常増益率は前期比10.6%増から最終 的に8-9%増程度まで下方修正され、08年度は1%程度の増益率にとどまり そう」(野村証券金融経済研究所の長谷川哲也ストラテジスト)との見方も出 ている。

銀行や証券も売られる

先週末25日の海外では、ベルギー最大の金融サービス会社フォルティス が住宅ローン関連証券に絡み評価損を追加計上するとの観測が浮上。金融機関 に対する追加損失の警戒が高まり、欧州や米国で金融株が売られるきっかけと なった。S&P500種採用銘柄のうち、金融株で構成される株価指数は2.5% 安と、産業別10指数で値下がり率最大を記録。こうした影響を被り、売買代 金首位のみずほフィナンシャルグループが4%超の下げとなるなど、銀行株の 下げもきつい。

また、収益環境の悪化を受け、ゴールドマン・サックス証券では野村ホー ルディングスや大和証券グループ本社の目標株価を引き下げた。証券・商品先 物取引は午前の東証1部業種別下落率で3位。

NRIが値下がり首位、FDKは値上がり1位

個別では、08年3月期の連結純利益を従来予想比11%減へ減額し、三菱 UFJ証券も投資判断を引き下げたNRIが急落。午前の東証1部値下がり率 で首位となった。第3四半期(07年10月-12月)までの業績発表を受け、08 年3月期の業績予想を据え置いた富士通ゼネラルは急反落。08年3月期利益予 想が一転して減益見通しとなったセンチュリー・リーシング・システムも大幅 安。子会社の日軽パネルシステムが防火材料認定仕様と異なる断熱パネルを販 売していたと発表した日本軽金属は昨年来安値を更新。

半面、26日付の日本経済新聞朝刊で、東芝がアルカリ電池の製造を8月に も全面委託すると報じたFDKは午前の東証1部の上昇率1位。07年4-12 月期の連結経常利益が前年同期比3.7%増だったマースエンジニアリングは同 2位となった。4-12月期連結経常利益が前年同期比26%増となったカナレ 電気、08年12月期連結経常利益が15%増見通しのHIOKIもそれぞれ急伸。 08年3月通期の連結営業利益予想を従来の3900億円から4140億円に上方修正 したKDDIは売買代金を伴って続伸。

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