町村氏:暫定税率維持の「つなぎ法案」に理解-混乱回避へ与党(5)

町村信孝官房長官は28日午前の記者会見 で、与党が道路特定財源である揮発油税(ガソリン税)などの税率を本来の約 2倍に引き上げている暫定税率を4月以降も維持するための「つなぎ法案」の 提出を決めたとの報道について、「国民生活の混乱を回避する目的でいろいろ 考えているのだろう」と述べ、与党の対応に理解を示した。

政府は23日、暫定税率を4月以降も維持することを柱とする租税特別措 置法改正案など税制(歳入)関連法案を閣議決定、国会に提出している。与党 が「つなぎ法案」を提出する方向で動いている背景には、野党が参院で過半数 を占め「ねじれ国会」の状況下、野党第一党の民主党などが暫定税率の廃止を 求めているため。政府はすでに歳入関連法案を国会提出していることから、与 党は議員立法による「つなぎ法案」提出に動いた格好だ。

町村氏は28日午後の会見で、「つなぎ法案」提出が3月19日に任期を迎 える福井俊彦日銀総裁の後任人事などほかの案件に与える影響に関して、与党 はつなぎ法案について「いろいろ考えている。どういうことになるか与野党の 幹事長レベルの会談も開かれる、と聞いている。その様子を待ちたい」と述べ るにとどめた。

年度内不成立なら重大な影響-首相

福田康夫首相は28日午前の衆院予算委員会で、この政府提出の租税特措 法改正案など歳入関連法案について、「歳入予算の裏付けだから、これが通ら ないと国民生活や経済活動に与える影響はさまざまな面がある。国と地方が大 幅な歳入減になる」と言明。具体的には「道路整備に重大な影響となる。また ガソリンの供給など流通面でも混乱をきたすと心配している。国民生活への影 響は計り知れない」と説明した。

さらに首相は「地球温暖化の観点からも、世界の潮流は二酸化炭素(CO 2)対策ということでガソリン税を上げており、その中で日本が逆にガソリン 税を下げるというのは国際規範からも、なかなか通らない」と語った。その上 で、「何とかそういう混乱を防ぐという意味で、年度内の歳入関連法案の成立 をぜひお願いしたい。野党にも協力してもらいたい」と話し、同関連法案の3 月末(07年度内)までの成立を目指す方針をあらためて示した。

町村氏は午前の会見で、民主党の山岡賢次国会対策委員長が1月中旬、租 特法案改正案の取り扱いに関して07年度内は参院で採決させない、と発言し たことが与党が「つなぎ法案」の検討を始めた「問題の出発点」と指摘。その 上で、「通常国会が始まろうかという時に、すでに『年度内に参院の議決をし ない』と言うことは、いたずらに国民生活に混乱を起こさせて政局にしようと の意図が感じられる」と語り、山岡氏を批判した。

共同通信は28日、自民、公明の連立与党は同日午後、国会内での野党と の幹事長会談で、暫定税率維持を盛り込んだ政府提出の歳入関連法案が3月末 まで(07年度内)に成立しない場合には、暫定税率を5月31日まで延長する 「つなぎ法案」を国会に提出方針を伝達したと報道。野党側は受け入れられな い考えを示したという。

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