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1月28日の海外金融・株式・為替市場(2)

(米国株と米国債、NY外為を更新します)

○米国株:上昇。30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で景気てこ入れ のために0.5ポイントの政策金利引き下げが実施されるとの見方が強まるなか、 株価は上昇。

銀行大手のバンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェース、シ ティグループが堅調に推移した。金融株は過去5営業日で4日目の上昇。 借り入れコストの低下で銀行各行の利益が押し上げられるとの期待が背 景。米住宅建設最大手のレナーと同4位のセンテックスも買われた。住 宅建設株価指数は昨年10月以来の高水準となった。利下げ見通しが、こ の日発表された新築住宅販売件数の大幅減少を相殺した。

S&P500種株価指数終値は前週末比23.36ポイント(1.8%)上げ て1353.97。ダウ工業株30種平均は176.72ドル(1.5%)高の12383.89 ドルとなった。ナスダック総合指数は23.71ポイント(1.0%)上昇し

2349.91。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は5対1。

ルーミス・セイレスで30億ドルの資産運用に携わるディーン・グリ ス氏は「米利下げを背景に幾分かの相場上昇が期待できる」と述べた。 また、「FOMCは金融市場の混乱を克服するため、必要な政策を取る だろう」と語った。

S&P500種は日中の安値から2.4%反発した。米商務省が発表した 2007年12月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率)が1995 年2月以来の最低となったことから、今週のFOMCでの0.5%の利下 げ見通しがトレーダーの間で強まった。欧州とアジアの主要株価指数は 下落した。

銀行株が上昇

資産家のウォーレン・バフェット氏による債券保証事業の全米への 拡大計画も金融株に好材料となった。

米景気鈍化で企業の四半期利益が01年以来の大幅な落ち込みとなる との観測を受けて、主要株価指数は年初来下落している。S&P500種 はこの日の上げで、年初来の下落率が7.8に縮小した。ダウ平均は年初 来6.6%安、ナスダックは同11%下げている。

この日はS&P500種の業種別10指数のすべてが上昇。金融株や通 信株、原材料生産業者が上げを主導した。

BOAとJPモルガン、シティグループに加え、証券大手のゴール ドマン・サックス・グループも上昇。保険最大手アメリカン・インター ナショナル・グループ(AIG)も高い。

FOMC見通し

FF金利先物相場の動向によると、29‐30日のFOMCで0.5ポイ ントの利下げが実施される確率は86%とみられている。25日時点の同確 率は70%だった。金融株価指数は18日に付けた4年ぶりの低水準から 11%上昇している。

バフェット氏が率いる保険・投資会社バークシャー・ハサウェイの クラスA株式は下落。同社は新たな債券保証事業を全米に拡大すること で合意した。

建設株に買い

利下げ見通しを受けて、住宅建設株価指数は5.7%上昇した。07年 12月の米新築一戸建て住宅販売は60万4000戸と前月比4.7%減少した。 これを受けてS&P住宅建設指数は一時4.4%下落した。

レナーとセンテックスの堅調に加え、米住宅建設3位のパルト・ホ ームズも上昇。同社株価は年初来31%上昇しており、S&P500種構成 銘柄中で最も堅調。

LPLファイナンシャルの投資責任者、リンカーン・アンダーソン 氏は「住宅市場は今年、反転するだろう」と指摘。利下げが「反転を促 す見込みだ」と語った。

SLM

米学資ローン最大手のSLM(サリーメイ)は上昇。同社はバン ク・オブ・アメリカ(BOA)やJPモルガン・チェースなどの銀行か ら310億ドル(約3兆3200億円)の融資を獲得したと発表。また、撤回 された買収案件をめぐる訴訟は取り下げると明らかにした。

ファストフード最大手のマクドナルドは前週末比5.6%安。同社が 発表した昨年12月の米既存店売上高(開店から13カ月以上)は前年同 月比変わらずと、ブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト4人 の予想平均である2.8%増も下回った。

○米国債:反落。2年債入札(発行額240億ドル)で海外の中央銀行を含む間 接入札者の落札比率が2003年以降で最低となったため、売りが優勢になった。

米国株が上昇したことも、利回りが2004年以来の低水準にある2年債に 売りを誘った。ただ、リセッション(景気後退)を回避するため、米連邦公開 市場委員会(FOMC)が29-30日の定例会合で0.5ポイントの追加利下げ を実施するとの観測が強まっており、短期債の下げは限定的だった。

モルガン・スタンレーの米国債・機関債チーフストラテジスト、ジョー ジ・ゴンキャルベス氏は「市場は短期国債の割安感が弱まっていることに気付 き始めている。そのため、入札は不調だった」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時 3分現在、2年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)上昇して2.21%。2年債価格(表面利率3.25%、2009 年12月償還)は1/32下落の101 30/32となった。10年債利回りは5bp 上昇の3.60%。

入札

2年債入札は発行額が前回から20億ドル増え、2005年以来で最大となっ た。最高落札利回りは2.237%と、直前の市場予想の2.197%を上回った。応 札倍率は2.33倍と、過去10回の平均である2.82倍を下回った。

間接入札の落札額全体に占める割合は19.3%と、少なくともブルームバ ーグがデータを取り始めた2003年以降で最小となった。

29日の5年債入札の規模は140億ドルと06年11月以来で最大。米財務 相は景気減速から税収入が減るとの見方から四半期借り入れ見通しを上方修正 した。1-3月期の借り入れ見通しは1560億ドルと、昨年10月時点の予想 1330億ドルから引き上げた。

米国大和証券の債券部門責任者、レイモンド・レミー氏は「市場は多くの 入札をこなす必要があり、価格は下落する可能性がある」と指摘した。

2年債利回りは前週、株価の不調を背景に1.84%と、04年4月以来の水 準に低下した。S&P500種株価指数は28日、1%上昇した。アジア株の軟 調が朝方の債券買いにつながった。

株との逆相関

ジェフリーズの米国債トレーディング責任者、トム・ディガロマ氏は「昨 夜、株価は大きく下げたが、自律反発した。米国債相場は株価と反対方向に動 くだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ニュースの調査の予想中央値によると、2年債利回りは 1-3月期に2.52%まで上昇するとみられている。

ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのマネジングディレクタ ー、ジェーソン・ブレーディ氏は「わたしも含めて多くの市場参加者が利回り 低下を眺めて、米国債には割安感があまりないとみている。住宅不況は長引き、 金融問題も数多くもあり、景気が失速する恐れもある。だからと言って、米国 債を買い続ける必要はない」と述べた。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場によると、FOMCが30日に FF金利の誘導目標を3.5%から3%に引き下げる確率は88%。3.25%に引 き下げる確率は12%となっている。

○NY外為:ドルがユーロに対してほぼ2週間ぶりの安値をつけた。トレーダー の間で連邦公開市場委員会(FOMC)が30日の会合でリセッション回避のため に0.5ポイントの利下げを決定するとの見方が強まっているのが背景。

午前に発表された12月の米新築住宅販売は12年ぶり低水準。ドルは統計発 表後、さらに軟調に推移した。円はニュージーランド(NZ)ドルに対して

1.4%安、対豪ドルでは1.1%安。米株式相場の上昇が低金利の円で資金を調達し、 高金利通貨で運用する円キャリー取引につながるとの観測から円が売られた。

RBSグリニッチ・キャピタル・マーケッツ(コネティカット州グリニッ チ)の国際通貨ストラテジー北米責任者、アラン・ラスキン氏は、「明らかにド ルを買う環境ではない。FOMCは50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイ ント)の利下げを実施するだろう。そして、状況が悪化すればさらに緩和策を継 続するという選択肢を残しておくとの姿勢を示すだろう」と語った。

ニューヨーク時間午後4時28分、ドルはユーロに対して0.7%下げて1.4788 ドル(前週末は1ユーロ=1.4681ドル)。一時は1.4798ドルと、1月16日以来 の安値をつけた。円は対ユーロで0.9%下げて158円2銭、前週末は156円68銭 だった。対ドルでの円はほぼ変わらずの106円89銭、前週末は106円72銭だっ た。

金利先物市場動向によると、1月30日のFOMC会合でフェデラルファンド (FF)金利誘導目標が0.5ポイント引き下げられる確率は86%。25日の時点で は70%だった。一方、0.25ポイントの利下げ確率は14%。

米商務省が発表した2007年12月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率)は60万4000戸と前月比4.7%減少、1995年2月以来の最低となった。12 月の新築価格の中央値は前年同月比10%下落の21万9200ドルと、37年ぶりの大 幅な下落率となった。

円が下落

キャリー取引が活発化し、円は主要通貨の大半に対して下げた。日本の政策 金利は0.5%。これに対しニュージーランドは8.25%、オーストラリアは6.75% となっている。

日経平均株価が4%安と急落したことから、日本経済も米経済とともに失速 するとの見方が広がり、朝方の円は売られていた。

今年に入り円は主要16通貨すべてに対して上昇。世界的な株安が円キャリー 取引の解消につながったのが背景だった。

NZドル、豪ドル、ブラジル・レアル

豪ドル、NZドル、ブラジル・レアルは対ドルで上昇。エコノミストらは同 3カ国の政策金利が据え置かれる、もしくは引き上げられる可能性さえあるとみ ている。

国際投信投資顧問や米パシフィック・インベストメント・マネジメント(P IMCO)、パトナム・インベストメンツはこれら3カ国に投資している。理由 は米国債に対する上乗せ利回りが少なくともここ10年で最高になったためだ。N Zドルは対ドルで1.1%上昇。豪ドルは同0.9%上げた。

トレーダーの間では米景気減速が他国にも広がるとの懸念があるため、ドル 下落が抑制されるとみられている。

米ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジー責任者、ニック・ベネンブロー ク氏(ニューヨーク在勤)は、「欧州や英国、カナダといった一部の国では、よ りはっきりとした景気減速がみられる」と指摘、「ドルが持ち応えられるなら、 この先上昇するということもあるだろう」と続けた。

○英国債:英2年債相場は上昇。世界的な株安を背景に安全投資としての国債需 要が高まったのに加え、来週の利下げ観測が強まったことが背景。

2年債利回りは1カ月ぶりの高水準から下げに転じた。金利先物動向によれ ば、イングランド銀が景気下支えに向けて、2月7日に政策金利を5.5%から引 き下げるとの見方が強まった。1月の英住宅価格は4カ月連続で下落した。英紙 ガーディアン(オンライン版)は28日、イングランド銀行の金融政策委員会(M PC)メンバー、デービッド・ブランチフラワー氏が「先手を打つべきだ」と表 明したと報じた。

野村インターナショナルの債券ストラテジスト、ショーン・マロニー氏(ロ ンドン在勤)は「株式相場が下落したため、国債相場は好調だ」と指摘。英住宅 価格統計が「すでに分かっていた減速兆候を裏付けた」と語った。

2年債利回りはロンドン時間午後4時までに、前週末比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下し4.34%となった。25日には先月27日以来の 高水準となる4.47%まで上昇した。同国債(2009年12月償還、表面利率

5.75%)価格は0.10ポイント上げ102.48。2年債に対する10年債の上乗せ利 回りは1bp拡大し、13bpとなった。

○欧州債:上昇。日米の景気減速への懸念からアジアと欧州の株式相場が下落。 これを受けて安全投資先としての国債市場への投資が膨らんだ。

ドイツ2年債利回りは1年10カ月ぶりの低水準に近付いた。ただ、欧州中央 銀行(ECB)が年内に利下げを実施するとの観測が後退しているため、2年債 に対する10年債の上乗せ利回りはここ1週間ぶりの最小付近にとどまった。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)の債券ストラテジスト、カース テン・リノウスキ氏は、「株式相場が再び下落したのが国債相場を支えた」と指 摘。「米国と世界経済への懸念が残っている」と語った。

2年債利回りはロンドン時間午後4時11分までに前週末比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)下げ3.43%となった。同国債(2006年3月償還、表 面利回り4%)価格は0.04ポイント上げ101.00。10年債利回りは3bp低下し

3.94%。

28日の株式市場では、ダウ欧州株価指数は前週末比1%強下げた。MSCI アジア太平洋指数は4営業日ぶりに反落し、3%安となった。

--*ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net

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