米国株:続伸、景気刺激策合意で買い優勢‐ナスダック1.9%高(2)

米株式相場は続伸。複写機大手のゼ ロックスと防衛最大手のロッキード・マーチンが発表した決算がアナリ スト予想を上回ったことに加え、景気刺激策としての政府の税還付案に 議会の同意を得られたことが好感され、23日と24日の2日間としては 昨年11月以来の大幅な上げとなった。

ゼロックスは2年ぶりの大幅上昇。新製品の投入で売上高が伸びた ことが好感された。ロッキード・マーチンは政府向けコンピューターサ ービスの売り上げ増を背景に03年以来の大幅上昇となった。鉱山会社フ リーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドとアルミニウム メーカー大手のアルコアも高い。中国の経済成長率が4四半期連続で 11%を上回ったことが手掛かり。

S&P500種株価指数終値は前日比13.47ポイント(1%)上げて

1352.07。年初来での下落率は7.9%に縮小した。ダウ工業株30種平均 は108.44ドル(0.9%)高の12378.61ドルとなった。年初来では依然

6.7%下落。ナスダック総合指数は44.51ポイント(1.9%)上昇し

2360.92。年初来では11%安。

チェマング・キャナル・トラスト(ニューヨーク州エルマイラ)で 約18億ドルの資産運用に携わるトム・ワース氏は「これまで発表されて いる第4四半期決算は、金融機関以外は予想を上回っている」と指摘。 「米経済は鈍化しているものの、依然、拡大軌道にある。個人的にはリ セッション(景気後退)は予想していない」と付け加えた。

予想上回る決算

ブルームバーグがまとめた統計によると、S&P500種構成銘柄で すでに決算を発表している企業のうち今のところ61%の企業がアナリス ト予想を上回った。また、23日の通常取引終了後と24日に決算を発表 した39社についてはそのうち28社の利益が予想を上回った。

ブッシュ政権と米下院指導者はこの日午後に、戻し減税や企業の設 備投資優遇など一連の景気刺激策で合意したと発表。これも株価の押し 上げ要因となった。また同案には、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫) とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の住宅ローン買い取り限度 額62万5000ドルへの引き上げも含まれる。

ゼロックス、ロッキード

ゼロックスは前日比8.2%高。07年10-12月(第4四半期)決算は、 前年同期比で79%の増益となった。これはアナリスト予想を上回った。 カラー機の売り上げが伸びたほか、文書管理サービスの需要増加が貢献 した。また、自社株買い計画を10億ドル拡大することを明らかにした。

ロッキード・マーチンは前日比4.1%上昇。10-12月期(第4四半 期)決算の1株当たり利益はアナリスト予想を19セント上回った。同社 はまた政府向けコンピューターサービスの売り上げ増で航空機出荷の減 少が相殺されるなか、08年の利益見通しを上昇修正した。

米鉄道最大手のユニオン・パシフィックは前日比3.4%高となり、 鉄道株の上げを主導した。10-12月(第4四半期)利益は農産物や薬品、 石炭の出荷による売り上げ増を背景に、利益が予想を上回った。

米労働省が午前に発表した19日に終わった1週間の新規失業保険申 請件数(季節調整済み)は、前週比1000件減の30万1000件と、4週連 続で減少した。これを受けて、サブプライム(信用力の低い個人向け) 住宅ローン市場の混乱で米経済がリセッション入りするとの懸念が緩和 した。

意外なほど割安

シルバークレスト・アセット・マネジメント(ニューヨーク)で85 億ドルの資産運用に携るスタンリー・ナビ氏は、「市場はすでにリセッ ションを織り込んでいる」と指摘。「鉱工業株の多くは驚くほど割安に なっている」と付け加えた。

世界最大の金鉱を保有するフリーポート・マクモラン・カッパー・ アンド・ゴールドも買いが膨らみ、06年6月以来の大幅な上げとなった。 銅相場がここ2週間で最大の上げとなったことが強材料だった。また、 金相場が1週間ぶりにオンス当たり900ドルを上回ったことが好感され、 産金2位のニューモント・マイニングも上げた。アルコアは前日比

5.6%高と、ダウ平均構成銘柄中で最も堅調だった。

また、中国国家統計局が24日発表した2007年10-12月(第4四半 期)国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比11.2%だった。これを受 けて、米景気鈍化にもかかわらず、エネルギーや金属を生産する企業へ の需要は強さを持続するとの見通しが強まった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE