キヤノン決算:デジカメと会社予想に注目、今期は減益も-GS堀江氏

ゴールドマン・サックス証券の堀江伸マ ネ-ジング・ディレクターは24日放映のブルームバーグ・ニュースのテレビ インタビューで、30日発表予定のキヤノンの前期(2007年12月期)決算につ いて、デジタルカメラの動向や、今期(08年12月期)予想を増益で出してく るかどうかに注目していると語った。

ゴールドマン・サックス証は、キヤノンの今期営業利益を前期比ほぼ横ば いの7655億円と予想している。為替前提は1ドル=105円、1ユーロ=155 円。インタビューは22日に行った。主なコメントは次の通り。

キヤノンの決算の注目点は:

「デジカメの動向を一番気にしている。年末商戦では米国で一部、価格競 争で在庫の問題が出てきている。今期予想が増益で出てくるのかどうかも気に なる」「素直に計算すれば今期減益の可能性もあるが、過去ずっと増益予想で 来たし最初から減益予想を出すのは経営陣も嫌うと思うので、そこが注目点」

精密業界各社の新分野への取り組みをどう評価するか:

「キヤノンは効率という意味でも、今までの製品の競争力でも、素晴らし い会社ではあったが、問題は新しい分野がほとんど何も見えないことだ。キャ ッシュが積み上がっていて、これをどう使うかが見えないのが問題だ」

「逆に富士フイルムホールディングスはROE(株主資本利益率)や利益 率という視点でみると、今までは必ずしも優れた会社ではなかったと思うが、 いろいろなビジネスの種が多い会社で、それをさらに広げるためにかなり細か い買収を繰り返している。そういう意味では富士フイルムの方がずっと面白い 種があると位置付けられる。今のPER(株価収益率)の違いも、そういうと ころにもあると思う」

精密業界の再編の動きをどうみるか:

「HOYAがやったような戦略的な買収は今後も起こるべきだし、是非起 こってほしい。経営の優れた会社が相対的に収益性の悪い会社を買収してその 収益性を上げることは、日本全体の経済の効率性を良くする意味でも極めて有 用だ」

HOYAが買収を完全に成功させるには、「一部のペンタックスの事業を 売却することも必要なので、中途半端な理由で批判したり、従業員が反対した りすると、せっかくの再編がうまく回らなくなってしまう」「そこをうまく回 すメンタリティが業界としても必要だと思うし、株式市場ももっとサポートす べきだ」

国内精密業界に新興国の企業がキャッチアップするリスクはあるか:

「米レックスマーク・インターナショナルが財務的に厳しい状況なので、 アジアの会社に買収されるシナリオになると懸念材料になると思う」

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