米国債:続落、10年債利回り3.65%-景気対策と株高で売り優勢(2)

米国債市場では10年債相場が続落。株式 相場の上昇を受け、投資資金が株に流れた。利回りは2003年以来の低水準付 近から押し上げられた。

米景気刺激策と連邦公開市場委員会(FOMC)による追加利下げで、リ セッションへの突入を食い止められるとの見方が広がり、比較的安全性が高い 米国債が売られた。ブッシュ政権と米議員らは全米1億1700万世帯を対象に した1500億ドル規模の景気刺激策で暫定合意した。FOMCは22日、緊急利 下げを実施し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.75ポイント引 き下げた。

UBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・オドネル 氏は、「米金融当局やブッシュ政権が取る強攻策の見通しには経済を転換させ る力があるだろう。資産が債券から株式に振り向けられてもあまり驚きはな い」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利回りはニューヨーク 時間午後2時41分現在、前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)上昇して3.65%。一時は3.48%と、2003年6月以来の低水準まで0.2ポ イント未満に迫った。10年債価格(表面利率4.25%、2017年11月償還)は約 3/8値下がりして104 29/32となった。

前日の市場は株高に影響され、10年債利回りは1日の最低水準から2004 年4月以来で最大の19bp上昇した。米国債相場のボラティリティ(予想変動 率)の指標であるメリルリンチのMOVE指数は前日に165.1をつけ、昨年5 月の水準の3倍以上に達した。

株価主導

24日の米株式市場では、S&P500種株価指数など主要株価指数はいずれ も上昇した。

D.A.デビッドソンで債券トレーディング部門のバイスプレジデントを 務めるメアリー・アン・ハーレー氏は、「市場を左右している主な材料は株式 だ。債券利回りはかなり低い水準に低下していたが、これを維持するにはもっ と材料が必要だった。つまり、経済にとっての悪材料が求められていた」と語 った。

追加利下げ見通し

金利先物市場動向によると、1月30日のFOMC会合までにFF金利誘 導目標が0.5ポイント引き下げられ、3%に設定される確率は64%、3月18 日の次回会合までに2.75%へ引き下げられる確率は61%となっている。

午前の債券相場は、週間失業保険申請件数が4週連続で減少したことを嫌 気して、値上がり分を削られていた。労働省が発表した19日に終わった1週 間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週比1000件減の30万1000 件だった。これはブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予 想中央値(32万件)も下回った。

米財務省が実施した20年物インフレ連動債(TIPS)入札(発行額80 億ドル)の結果によると、最高落札利回りは1.807%と、20年物TIPSの入 札が始まった2004年以来で最低だった。

財務省は28日に2年債(240億ドル)、29日に5年債(140億ドル)を売 り出す。いずれの入札も売り出し規模はそれぞれ20億ドルと10億ドル前回を 上回った。

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