ルック株が大幅続伸、いちごアセの大量保有確認-委任状争奪戦で実績

婦人既製服を中心とするアパレルメーカ ーのルックの株価が、一時前日比16円(13.1%)高の138円と大幅続伸。シ ンガポールに本社を置く投資顧問いちごアセットマネジメントがルック株を買 い進め、株式総数の5%超を保有していることが明らかになった。保有目的も 「重要提案行為を行なうこと」としており、企業価値向上を目指すファンドの 大量保有を好感、個人投資家の動きが値動きを活発化させている。

いちごアセットが23日、関東財務局に大量保有報告書を提出。ルック株 式を報告義務発生日の16日までに合計181万株保有し、保有比率は5.18%と なった。保有目的は、「純投資および状況に応じて重要提案を行う」とし、ル ック側との対話を通じてコーポレート・ガバナンス(企業統治)の新しいモデ ルを構築すると説明している。

ルックはブルームバーグ・ニュースの取材に対し、いちごアセットとは以 前に面識があるとした上で、純投資と認識しており、先方からは今のところ重 要提案を受けていないと話した。

ユニマット山丸証券の藤井勝行マネジャーは、この日のルック株について 「いちごアセットが大量保有したことで、個人投資家中心に買われているのだ ろう」と指摘した。

ブルームバーグ・プロフェショナルで見ると、マネーフローチャートでは ブロックトレードを通じた資金流入はなく、小口の売買を示すノンブロックト レードのみ。平均取引サイズは2069株で、出来高加重平均価格(VWAP) の132円から算出した平均取引代金は27万円となっている。

委任状争奪戦で実績

いちごアセットは07年2月に、東京鋼鉄第2の大株主として委任状争奪 戦(プロキシーファイト)により、東京鋼鉄が株式交換で大阪製鉄の完全子会 社になるとの議案を否決した実績がある。最近では、CFSコーポレーション がアインファーマシーズと経営統合するとの議案をめぐり、筆頭株主のイオン が統合阻止に成功した例を挙げながら、丸八証券の細井克己企業調査部長は 「M&Aの手法が見直されてくる。委任状争奪戦を行い、企業価値向上を目指 すファンドが買っている銘柄は狙われやすい」との認識を示した。

総合的な議決権(プロキシー)アドバイス業務に携わるアイ・アールジ ャパンの金本哲明執行役員は、委任状争奪戦の行方について「いきなり企業側 もTOB(公開買い付け)を仕掛ける手法ではなく、今後はプロキシーファイ トで株主に訴えてくる手法が増えてくるだろう」と述べた。

鳥羽洋行、東鋼鉄なども保有目的変更

またいちごアセットは同日、大量保有する鳥羽洋行、東京鋼鉄、ニッキ、 ハピネット、 アイホン、オーハシテクニカ、ミヤノ、内田洋行など8銘柄に ついてもそれぞれ、「状況に応じて重要提案行為を行う」に保有目的を変更し た。

鳥羽洋行は一時前日比120円(5.7%)高の2220円、東京鋼鉄は同6円 (1.3%)高の476円、ニッキは同1円(0.2%)高の600円、ハピネットは同 55円(4.2%)高の1352円、アイホンは同21円(1.3%)高の1630円、オー ハシテクニカは同36円(4.7%)高の796円、ミヤノは同14円(5.6%)高の 264円、内田洋行は同8円(2.0%)高の418円(午後2時1分現在)までそれ ぞれ上げ幅を拡大する場面があった。

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