Mスター:最優秀日本株Fは大和の株主還元株、国際株はフィデリティ

投資信託の評価情報を提供するモーニング スターは23日、2007年の運用成績が優秀だったファンドに贈る「ファンドオ ブザイヤー 2007」の受賞ファンドを発表した。国内株式型部門の最優秀ファン ド賞は大和証券投資信託委託の「株主還元株オープン」、国際株式型はフィデ リティ投信の「フィデリティ・グローバル・ファンド」が受賞した。

厳しさの中で効率運用、業種や銘柄選びに妙

07年の日本株ファンドの運用環境は06年からさらに厳しさを増した。夏 に深刻化した米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題によっ て世界の金融市場が変調、波乱展開となった影響を被り、東証株価指数(TO PIX)は12%下落し、世界の主要株式市場の中でワースト3位に甘んじた。

こうした中、「株主還元株オープン」はTOPIX(配当込み)を8.17% 上回るマイナス2.94%のリターンを上げた。モーニングスターでは、「その要 因が業種選択効果と銘柄選択効果にある」(朝倉智也代表取締役)と分析。業 種では卸売、海運、鉄鋼のオーバーウエートが奏効し、銀行をアンダーウエー トとしたことが下げを小さくした。リスクあたりのリターンを示すシャープレ シオはマイナス0.21と、同ファンドが属する国内中型バリューの平均を0.96 ポイント上回り、効率的な運用がなされている。

同ファンドは株主還元が期待できる企業や、高い技術力や優れたノウハウ を持ち、株主資本の成長が期待できる企業に投資する。信託報酬を年0.86%と 低めに抑え、投資家に対する収益還元も意識した。

運用を担当する大和投信の富樫賢介シニアファンドマネージャーは、「い つかは取りたい賞だったが、こんなに早くもらえるとは」と言いつつも、昨年 後半から相場が激変し、足元の状況が厳しいことから「素直に喜べない」と感 想を述べた。それでも、02年に今回と同じくマイナスのリターンで「大型株フ ァンド」が優秀ファンド賞を受賞した際は、翌03年に相場が上昇したことを挙 げ、「今回もそのような展開になって欲しい」と話していた。

国内株式型の優秀ファンド賞は5本。昨年最優秀ファンド賞を受賞したT &Dアセットマネジメントの「アクティブバリューオープン」のほか、大和投 信の「ダイワ技術立国ファンド」、損保ジャパン・アセットマネジメントの 「損保ジャパン・グリーン・オープン」、中央三井アセットマネジメントの 「日本株配当オープン」、そしてニッセイアセットマネジメントの「ニッセイ 日本勝ち組ファンド」が4年連続の受賞となった。対象ファンド数は704本。

国際株式型、好配当株ファンドが高評価

国際株式型部門(対象:360本)の最優秀ファンド賞を受賞した「フィデ リティ・グローバル・ファンド」は、ファンドが属する国際株式・グローバル (為替ヘッジなし)分類の平均を9.5ポイント上回る15.5%の運用成績を収め た。昨年9月末時点で米AT&Tや豪CSLなど113銘柄を組み入れている。

優秀ファンド賞の受賞ファンドは、DIAMアセットマネジメントの「D IAM世界好配当株オープン(毎月決算コース)」、ドイチェ・アセット・マ ネジメントの「ドイチェ・グローバル好配当株式ファンド(毎月分配型)」、 JPモルガン・アセット・マネジメントの「JPM・BRICS5・ファン ド」。うち2本が、配当利回りの高さなどから銘柄を選ぶ好配当株ファンド。

国際債券はDIAMアセットが3度目

国内債券型・国際債券型部門(対象:425本)の最優秀ファンド賞を受賞 したのはDIAMアセットマネジメントの「DIAM高格付インカム・オープ ン(毎月決算コース)」。カナダやオーストラリアなど高格付資源国の債券に 投資して、高い金利と通貨高による収益を享受するファンドで、04年、05年に 続く3度目の受賞。07年の投資リターンは13.24%と、ファンドが属する国際 債券・グローバル(為替ヘッジなし)分類の平均を8.88ポイント上回った。

外国債券運用グループの久保英也チーフポートフォリオマネージャーは、 円キャリー取引(低金利の円を調達して高金利の資産に投資する取引)の巻き 戻しで円高が急速に進み、「ファンドの収益が影響を受けて冷や汗をかく場面 が多かった」と振り返った。同氏は、08年はさらに厳しい年になると予測する が、「持てる者と持たざる者との差が広がって優勝劣敗が明確になる中、ファ ンドの投資対象国は資源を有するので勝ち組に入るのでは」との見方を示した。

国内債券型・国際債券型の優秀ファンド賞は新光投信の「海外国債ファン ド」、大和投信の「ダイワ世界債券ファンド(毎月分配型)」、日興アセット マネジメントの「世界のサイフ」、新生インベストメント・マネジメントの 「エマージング・カレンシー・債券ファンド(毎月分配型)」、エイアイジー 投信投資顧問の「AIG新成長国債券プラス」に贈られた。

「ゆうちょファンド」が受賞

国内ハイブリッド型・国際ハイブリッド型の469本うち、最優秀ファンド 賞を受賞したのは野村アセットマネジメントの「野村 世界6資産分散投信(分 配コース)」。国内外の株式、債券、不動産投資信託(REIT)の6つの資 産にバランス良く投資するファンドで、旧郵政公社が05年10月に投信窓販を 開始する際に採用され、「その後のバランス型ファンドの広がりをもたらし た」(モーニングスター・朝倉氏)。信託報酬は年0.72%と、ファンドが属す る国際ハイブリッド・安定(為替ヘッジなし)分類の平均1.31%を大きく下回 り、投資家に対する収益還元の姿勢も評価されている。

優秀ファンド賞はレッグ・メイソン・アセット・マネジメントの「LM・ グローバル・プラス(毎月分配型)」、フィデリティ投信の「フィデリティ・ 世界分散・ファンド(株式重視型)」、三井住友アセットマネジメントの「グ ローバル3資産ファンド」が受賞した。

-- Editor: Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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