日本株は続伸へ、米モノライン救済計画を好感-金融や輸出買い(2)

東京株式相場は続伸する見込み。23日の米 国で金融保証会社(モノライン)の救済計画が浮上したことを受け、米金融シ ステムの信頼回復につながるとの見方が広がっている。米株市場で金融株が買 われた流れから銀行株が高くなり、外国為替市場で円相場が落ち着いた動きと なっていることもあり、電機や自動車など輸出株への買い戻しも期待できる。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、23日の米株 が急反発して終え、為替市場での円相場も落ち着いた動きとなっていることか ら、「前日に続きリターンリバーサル的な買いが優勢となりそうだ」と見てい る。その上で、日経平均株価が節目の1万3000円を終値で回復できるかどうか、 が焦点としていた。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の23日清算値は1万3095 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万2800円)に比べて295円高だった。 23日の日経平均株価は1万2829円6銭で取引を終えていた。

米株は急反発、金融株は5年ぶり上昇幅

23日の米株式相場は急反発。ダウ工業株30種平均は前日比298.98ドル (2.5%)高の12270.17ドル、ナスダック総合指数は同24.14ポイント(1.1%) 高の2316.41で終えた。アップルやモトローラが発表した低調な業績見通しが 売り材料となって下落していたが、取引終了1時間前から急反発した。ダウ指 数は一時、300ドル以上下げる場面があった。

米ベアー・スターンズが、歴史的に見て連邦公開市場委員会(FOMC) が積極的な利下げ姿勢を見せている時は大手銀の株価が堅調に推移する傾向に あるとして、大手銀の株式に買いを推奨したことから、JPモルガン・チェー スやバンク・オブ・アメリカ(BOA)、シティグループが買われた。モノラ インの救済計画も追い風となり、金融株は5年ぶりの大幅上昇を記録。

米銀とニューヨーク州当局がモノライン救済会合

ニューヨーク州の保険監督当局は23日、米銀行と会合を持ち、金融保証会 社の資本増強について協議した。当局の報道官アンドルー・メイス氏が明らか にした。同報道官はインタビューで、金融保証会社への信頼を回復し、金融市 場の状況を改善させることが、会議でのエリック・ディナロ・ニューヨーク州 保険局長の目的だと語った。参加した銀行の名前は明らかにしなかった。

増資によって、最大手MBIAなどの金融保証会社の「AAA」格付けが 維持され、2兆ドル(約210兆円)規模の保証対象証券への信頼低下に歯止め がかかる可能性がある。業界2位のアムバック・ファイナンシャル・グループ の格付けはすでに、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン焦げ 付き増を背景に、フィッチ・レーティングスによって「AA」に引き下げられ ている。

米株戻りで円売り優勢に

23日のニューヨーク外国為替市場では、円がドルとユーロに対して下落。 ニューヨーク州当局が金融保証会社向けの資本増強について銀行と協議したこ とが明らかになったほか、FOMCの利下げによる景気浮揚の思惑も支援材料 となって米国株が戻すと、円売りが優勢になった。

24日早朝の東京外国為替市場では、対ドルでは1ドル=106円台半ば、対 ユーロは1ユーロ=155円台後半で推移している。

KDDIが上昇公算、アドテストは軟調か

個別では、主力の携帯電話事業の純増件数が高水準で推移し、2007年4- 12月期の連結営業利益が3500億円超と、前年同期を1割強上回ったもようと 24日付の日本経済新聞朝刊が報じたKDDIが上昇しそうだ。販売価格の引き 上げやニット糸の海外販売増加により、07年11月期の連結純利益が前の期比

5.7%増と従来計画を上回った日本毛織、四輪車用エンジン部品やカーエアコン 用高機能部品を中心とする電装部品が好調で、07年4-12月期の連結純利益が 前年同期比65%増になった日立粉末冶金にも買いが先行する公算。

半面、半導体テスターの受注低迷が続き、08年3月期の連結営業利益が前 期比4割減の320億-370億円になる見通し(会社計画は470億円)と24日付 の日経新聞朝刊が伝えたアドバンテストが売りに押されそうだ。マーケティン グ費用や天然油脂の価格高騰が利益を圧迫し、07年4-12月期の連結純利益が 前年同期比7%減となった花王、ゲームソフトの発売時期を08年に延期した影 響によって07年12月期の連結純利益は従来予想比18%減にとどまったもよう と発表したテクモも売られる可能性がある。

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