東京外為:円乱高下、米大幅利下げも株安に警戒感残る-107円挟み

東京外国為替市場ではドル・円相場が1ド ル=107円ちょうどを挟んで上下に振れる展開となり、午後の取引では106円台 半ば近辺で推移した。米金融当局が大幅な緊急利下げに踏み切ったことで、景 気の先行き懸念を背景としたリスク投資収縮の動きに歯止めがかかるとの期待 感から円売りが先行。しかし、リスク投資の再開には懐疑的な見方が根強く、 米株の先安警戒感や日本株の伸び悩みを背景に徐々に円の買い戻し圧力が強ま った。

みずほコーポレート銀行国際為替部の岡田雅雄参事役は、米金融当局によ る踏み込んだ行動を受けて、週初からのパニック的な動きはいったん安定化に 向かう格好になったと説明。しかし、「市場のセンチメントは非常に脆弱(ぜ いじゃく)で、海外市場にかけては株式市場次第の展開が見込まれる」とした 上で、米株が下落となれば、再び105円台までのドル安・円高もあり得るとみ ている。

日経平均が伸び悩み

米連邦公開市場委員会(FOMC)は22日、フェデラルファンド(FF) 金利の誘導目標を従来の4.25%から0.75ポイント引き下げ、3.5%に設定した と発表。また、公定歩合も0.75ポイント引き下げて4%とされた。

この日の東京市場では、米緊急利下げを受けたアジア株の動向をにらみな がらの展開が継続。日経平均株価が1万3000円台を回復する場面では、リスク 投資を回避する動きが弱まっているとの見方から、ドル・円相場は107円38銭 (ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、3営業日ぶりの円安値を付け、 ユーロ・円相場も1ユーロ=157円15銭と、3営業日ぶりの水準までユーロ高・ 円安が進んだ。

しかし、日経平均は1万3000円台を維持できず、午後の取引では急速に上 昇幅を縮小。これに伴って徐々に円の買い戻しに圧力がかかり、ドル・円相場 は106円09銭、ユーロ・円相場も155円16銭まで円が値を戻した。午後の取 引終盤にかけては日経平均が下げ渋りの展開となり、ドル・円相場は106円台 半ば近辺、ユーロ・円相場は155円台後半で推移した。

市場では日経平均が「1200円を超える過去2営業日の下げ幅を取り戻すま でには至っていないことから、円相場には不安定さが残る」(中央三井信託銀 行総合資金部・北倉克憲主席調査役)との慎重な姿勢が残り、「きのうの取引 でプラスに浮上できなかった米株の動向を見極めたい」(同)との警戒感があ った。

22日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が400ドルを超える下落局面 から、徐々に下げ幅を縮小する展開となったものの、この日は先物指数が軟調 に推移していることから、米株の先安懸念がくすぶっている。

米欧金利差が逆転、ドルに重し

一方、今回の緊急利下げによって、FF金利の誘導目標は欧州中央銀行(E CB)の政策金利4%を下回る格好となった。ユーロ・ドル相場はこの日の東 京時間早朝の取引で一時1ユーロ=1.4684ドルと、3営業日ぶりの水準までユ ーロ高・ドル安が進行。日中は1.46ドル台前半を中心に推移した。

FOMCの声明では、「短期金融市場での緊張はやや緩和したものの、金 融市場では広範にわたり状況が引き続き悪化している」との認識が示されてい る。

中央三井信託銀の北倉氏は、「米金融当局はサブプライムの余波で、実体 経済面への影響が出てきていることに言及しており、これから発表される経済 指標が悪いと、一段の利下げが催促される可能性がある」として、利下げ継続 となれば、ドルにとってネガティブ要因になるとみている。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Norihiko Kosaka

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