日本株は大幅反発、米緊急利下げで政策期待再燃-輸出中心に全面高

午前の東京株式相場は大幅反発。米国の 緊急利下げ決定や追加利下げへの期待感、為替相場における円高の一服傾向な どが好感された。トヨタ自動車が5000円台を回復するなど輸出関連株や銀行 株中心に幅広い業種で買いが先行、東証1部の業種別指数は全33業種が上げ た。直近の下落率が大きかった海運、機械、卸売などの上げも目立ち、海運は 上昇率で首位。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「市場が求める政 策と実施のスピード感にずれがあったが、米緊急利下げで内外の政策期待が再 び高まっている」と指摘した。実体経済の悪化が予想より早いと見る奥村氏は、 なお不安感が拭えないとしながらも、「今後政策面が確認されれば、投資家の センチメントは改善しそう」と見る。

日経平均株価の午前終値は前日比421円27銭(3.4%)高の1万2994円 32銭、TOPIXは45.25ポイント(3.7%)高の1265.20。東証1部の売買 高は概算で10億3687万株、売買代金1兆1788億円。値上がり銘柄数は1565、 値下がり銘柄数は116。

警戒抱えつつもひとまず好感、日銀の協調期待も

前日までの全面安から一転、ほぼ全面高の様相を呈した。米連邦準備制度 理事会(FRB)は緊急の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、フェデ ラルファンド(FF)金利の誘導目標を従来の4.25%から0.75ポイント引き 下げて3.5%にすることを決定した。定例会合である29-30日を前にしての利 下げとなったことで、「利下げ幅が大幅だった上、追加利下げの観測も出てい る」(リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長)という。

金利先物市場動向によると、今月30日のFOMC会合でFF金利誘導目 標が0.5ポイント引き下げられ3%に設定される確率は76%。金融政策の効果 には時間がかかることから、景気悪化への警戒はなお抱えているものの、「来 月9日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議を控え、日銀にも海外との協調利下 げへの期待がある」(ちばぎんアセットの奥村氏)とされた。

24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)の米ダウ工業株 30種平均指数先物は22日の東京時間に一時650ドル安まであったが、米国時 間の22日終値は結局128ドル安にとどまった。丸三証券の牛尾貴投資情報部 長によれば、「前日に米ダウ工業株30種平均指数先物が時間外取引で大幅安 となっていたことで22日の米国株急落を織り込んでいたが、下落幅が大きく なかったことを好感している」という。日経平均は前日比で一時490円 (3.9%)高の1万3063円と、1万3000円を回復する場面もあった。

直近の下落業種や銀行株高い、国際的逆転も見直す

業種別で目立ったのは、直近の売られ過ぎ業種や銘柄群。東証1部上昇率 上位10業種では、海運を首位に、ゴム製品、機械、卸売、鉱業、非鉄金属な ど年初からの下落率が大きかった業種が過半を占めた。「グローバル展開して 業績好調なコマツが、米依存度が高く業績も悪いキャタピラーのPER(株価 収益率)を下回る逆転現象が起きるなど、株価急落で割安銘柄が増加してい る」(丸三証の牛尾氏)という。アジア株が堅調にスタートしたことも、市況 関連株の追い風となった。

このほか、みずほフィナンシャルグループが3日ぶり反発するなど、銀行 はTOPIX上昇寄与度で首位。22日の米国株市場では、米金融保証大手のア ムバック・ファイナンシャル・グループが「戦略的選択肢」を模索しているこ とを明らかにしたことで身売り観測から株価が前週末比1.77ドル高の7.97ド ルと急伸。これを受け、短期筋の自律反発狙いの買いが優勢となった。

武田薬が反発、スター精は下落

個別では、日興シティグループ証券が投資判断を「買い、中リスク」へ引 き上げた武田薬品工業が売買代金上位で5日ぶり反発。CLSAアジアパシフ ィック・マーケッツが格上げしたニトリは3日ぶりの上昇となった。07年4- 12月期連結営業利益が前年同期比16%増となり、記念配当実施も行うオービ ック、ドトール店で提供するブレンドコーヒーの価格を従来の180円から200 円に値上げするドトール・日レスホールディングスもそれぞれ急伸。

半面、ゴールドマン・サックス証券が格下げしたスター精密、三菱UFJ 証券が投資判断を引き下げたSUMCOがそれぞれ下落した。22日開催の臨時 株主総会で調剤薬局最大手アインファーマシーズとの経営統合案が否決された CFSコーポレーションは続落。東証1部売買代金上位ではKDDI、JR東 日本などが軟調。

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