日本株:13000円回復後は急伸一服、緊急利下げで米株下げ渋りを好感

午前の東京株式相場は大幅高ながら、や や伸び悩み傾向。米緊急利下げや追加利下げへの期待感、円高の一服から、ト ヨタ自動車が5000円台を回復するなど輸出関連株や銀行株中心に幅広く買い が優勢。東証1部の値上がり銘柄数は1500超となり、業種別では電気・ガス を除く東証32業種が上昇。直近の下落率が大きかった海運、機械、卸売など の業種の上げが目立つ。

丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、「前日に米ダウ工業株30種平均指数 先物が時間外取引で大幅安となっていたことで22日の米国株急落を織り込ん でいたが、下落幅が大きくなかったことを好感している」と指摘した。

また、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた状況での緊急利下 げについては、「このタイミングでの利下げは一定の評価が出来る」(牛尾 氏)としていた。

24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)の米ダウ工業株 30種平均指数先物は一時650ドル安まであったが、22日終値は128ドル安に とどまった。

午前10時23分時点の日経平均株価は前日比364円46銭(2.9%)高の1 万2937円51銭、TOPIXは38.60ポイント(3.2%)高の1258.55。東証1 部の売買高は概算で7億4063万株。値上がり銘柄数は1565、値下がり銘柄数 は111。日経平均は一時490円高の1万3063円と1万3000円を回復したが、 その後は上げ幅を縮小している。

追加利下げ期待も

米連邦準備制度理事会(FRB)は21日に緊急のFOMCを開き、フェ デラルファンド(FF)金利の誘導目標を従来の4.25%から0.75ポイント引 き下げて3.5%にすると22日に発表した。定例会合以外での緊急利下げは01 年9月17日以来となる。景気見通しの悪化と成長の下振れリスクの上昇を考 慮し、定例会合である29-30日を控えての利下げとなった。

市場では「利下げ幅が大幅だった上、追加利下げの観測も出ている」(リ テラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長)との声がある。金利先物市場動向 によると、今月30日のFOMC会合でFF金利誘導目標が0.5ポイント引き 下げられ3%に設定される確率は76%。

クレディ・スイス証券の市川眞一ストラテジストは、「世界の金融市場の 機能を完全に回復させ、日本株の本格的な反転要因となるにはまだ不十分」と の見解。ただ、「米国が『実質ゼロ金利政策』へ向け大きく舵を切ったとすれ ば、中長期的には日本株にとっても好材料」(同氏)とした。

直近の下落業種や銀行株が高い

海外株式市場の底堅さと為替の円高一服から、売られ過ぎによる見直し買 いで幅広い業種が上昇した。中でも東証1部上昇率上位10業種には、ゴム製 品、海運、機械、鉱業、卸売、輸送用機器、非鉄金属など年初からの下落率が 大きかった業種が大半を占めた。

このほか、みずほフィナンシャルグループが3日ぶり反発するなど、銀行 はTOPIX上昇寄与度で首位となった。22日の米国株市場では、米金融保証 大手のアムバック・ファイナンシャル・グループが「戦略的選択肢」を模索し ていることを明らかにしたことで身売り観測から株価が前週末比1.77ドル高 の7.97ドルと急伸した。これを受けて、「金融機関の追加損失の不透明感は 完全に払拭されてはいないものの、短期筋中心に銀行株には下げ過ぎの反動の 買いが入っている」(丸三証の牛尾氏)という。

CFSが反発、アドテストは下落

個別では、22日開催の臨時株主総会で調剤薬局最大手アインファーマシー ズとの経営統合案が否決されたCFSコーポレーションが反発。07年4-12 月期連結営業利益が前年同期比16%増となり、記念配当実施も行うオービック、 ドトール店で提供するブレンドコーヒーの価格を従来の180円から200円に値 上げするドトール・日レスホールディングスはそれぞれ急伸。

半面、ゴールドマン・サックス証券が格下げしたアドバンテストやスター 精密が下落。東証1部下落率上位ではグッドウィル・グループ、不二家、アイ フル、日本ビクターなどが入った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE