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FOMC緊急会合:FF金利0.75ポイント下げ、景気見通し悪化で

米連邦公開市場委員会(FOMC)は21 日夕に緊急会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を従来の

4.25%から0.75ポイント引き下げ、3.5%に設定。22日に発表した。米国 がリセッション(景気後退)に陥る危険性に直面する中、世界的に株価が下落 したことが背景にある。

定例会合以外での緊急利下げは2001年9月17日以来。定例会合は今月 29-30日に予定されている。0.75ポイントの利下げは1990年前後にFF金 利の誘導目標が主要政策金利になって以来で最大の下げ幅。

FOMCは声明で「金融市場では広範にわたり状況が引き続き悪化してい る」との認識を示した。緊急利下げについては「景気見通しの悪化と成長の下 振れリスクの上昇を考慮した」としている。

声明は「経済成長には目に見える下振れリスクが残っている。委員会は今 後も、金融やその他の動向が景気見通しに与える影響を見極め、こうしたリス クに対処するために必要とあれば時宜を得た行動をとる意向だ」と指摘してい る。

FRBもまた、公定歩合を0.75ポイント引き下げて4%に設定すること を承認した。シカゴ連銀とミネアポリス連銀が公定歩合の引き下げを要請した。 米金融当局は昨年8月、FF金利の誘導目標を引き下げず、公定歩合のみを緊 急に0.5ポイント引き下げた。

緊急利下げには8人のFOMCメンバーが賛成。一方、セントルイス連銀 のプール総裁は定例会合まで待つべきだとして反対票を投じた。ミシュキンF RB理事は欠席し、投票しなかった。

FRBのスミス報道官によると、FRB理事と地区連銀総裁は21日午後 6時ごろにビデオ会議の形式で緊急会合を実施。ミシュキン理事は不在で参加 できなかった。地区連銀総裁の投票権は来週の定例会合で交代するため、今回 の緊急会合での投票者は2007年と同じ顔ぶれとなった。

セントルイス連銀のエルストナー報道官は、プール総裁がコメントを拒否 したと述べた。

反応

FOMC声明の発表後、外国為替市場ではドルが下落し、米国債相場は上 昇した。米金融当局がリセッション入りを回避できないとの見方から株価は急 落して始まったが、その後に下落分の半分以上を取り戻した。S&P500種株 価指数は5営業日続落。1.1%安の1310.50で終了。年初からの下げは11% となっている。

マクロエコノミック・アドバイザーズ(ワシントン)のシニアエコノミス ト、ブライアン・サック氏は「金融市場の状況が急速に引き締まっているとい うことだ。FOMCはやや後手に回っているとみられていたため、積極的な姿 勢を強める必要性があった」と述べた。

ポールソン米財務長官は緊急利下げについて「非常に建設的で、信頼感の 構築につながる」と指摘。FOMCの動きが「迅速」であることを示している と評価した。

定例会合

29-30日の定例会合での政策決定についてはエコノミストの間で見方が 分かれている。ドイツ銀行とゴールドマン・サックス・グループは0.5ポイン トの利下げを予想。モルガン・スタンレーとリーマン・ブラザーズ・ホールデ ィングスは0.25ポイントの利下げを予想している。FF金利先物市場では

0.5ポイントの追加利下げの確率が最も高い。

RBSグリニッチ・キャピタルのチーフエコノミスト、スティーブン・ス タンレー氏は「市場心理が現在、高揚している。FOMCは市場を失望させる ようなことはできないと思う」と述べた。

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