欧州経済への米サブプライム問題の悪影響、本格化か-利下げの公算も

米サブプライムローン(信用力の低い個人向 け住宅融資)問題の悪影響が今後、欧州経済に本格的に広がり始める可能性があ る。

米経済はリセッション(景気後退)入りに至ってはないものの、銀行が融資 条件を厳格化させているほか、鉱工業生産が縮小し、投資家の信頼感は後退して いる。ユーロが対ドルで最高値を更新するなどユーロ高が輸出の重しとなるなか、 エコノミストの間では欧州中央銀行(ECB)が利下げを余儀なくされるとの見 方が強まっている。

コメルツ銀行のエコノミスト、ミハエル・シューベルト氏(フランクフルト 在勤)は欧州経済について、「現在、明らかな下降傾向がみられる」と分析した。 同氏は先週、ECBが10月までに2回利下げを実施するとの予想を示した。そ れ以前は、10-12月期に1回利下げがあるとしていた。

利下げを実施した米連邦準備制度やイングランド銀行とは対照的に、ECB はこれまで、インフレ圧力が強すぎるとして利下げには否定的だった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、欧州の製 造業とサービス業の伸び率は2005年6月以来最低水準となる見込みであり、ド イツのIfo経済研究所が発表する1月の企業景況感指数はここ2年間で最低と なる見通しだ。

21日のダウ欧州600種株価指数は、01年9月11日の米同時テロ以来の大幅 安となり、弱気相場入りした。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のアルムニア委員(経済・通 貨担当)は同日、「相場の過度の変動は好ましくない。私は市場が沈静化に向か うことを望む」と述べた上で、「市場はより明確な減速、さらに米国のリセッシ ョン(景気後退)の可能性についても見極めようとしている」と指摘した。

ユーロ圏財務相会議で議長を務めるルクセンブルクのユンケル首相兼財務相 は14日、欧州委が08年のユーロ圏成長率予想を従来の2.2%から約1.8%に下 方修正する可能性を示唆している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE