日本株は反落へ、米対策への失望で輸出関連下げ-金融にも売り(2)

週明けの東京株式相場は反落する見込み。 前週末18日の米国では、ブッシュ政権が1500億ドルの財政刺激策を発表した ものの、経済を浮揚させるには不十分な内容との見方が大勢だ。米景気後退へ の警戒感を背景に、自動車や電機など輸出関連株を中心に下落するとみられる。 18日の米市場で、金融保証大手の格下げなどを受け、金融株が目立って売ら れた流れを引き継ぎ、銀行や証券株などにも売り圧力が強まりそうだ。

SMBCフレンド証券投資情報の松野利彦次長は、「事前に注目を集めて いた米緊急経済対策が市場の期待値に届かなかったことから、週明けから厳し い相場展開が予想される」と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の18日清算値は1万 3560円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万3790円)に比べて230円安だ った。18日の日経平均株価は1万3861円29銭で取引を終えていた。きょう 朝方の日経平均は、先物が主導する形で大幅安の始まりが見込まれる。

米大統領が景気対策発表、詳細言及せず

ブッシュ米大統領は18日、米国で高まっている景気悪化のリスクに対応 するため、最大1500億ドル(約16兆円)規模の緊急景気拡大策を提案した。 同大統領は、ポールソン財務長官を含む経済顧問らと非公式の会合を行った後、 ホワイトハウスで記者会見し、「新たな景気拡大策を通過させることが経済の 最も差し迫った優先事項だ」と述べた。

記者会見に出席したポールソン長官は、同拡大策が今年約50万人の雇用 を生み出すとの認識を示唆。ブッシュ大統領は、「ファンダメンタルズ(経済 の基礎的諸条件)は強くても、経済が悪化するリスクがある」とし、同策には 企業の税優遇措置や、米国民に対する直接、かつ早急な所得税軽減措置が含ま れているという。ブッシュ大統領は米議会との協議が続いているため、拡大策 の詳細には言及しなかった。関係者によると政府は、国民1人当たりに800ド ル、1世帯に1600ドルの税還付を検討しているもようだ。

米株は4日続落、金融の下げ目立つ

18日の米株式相場は4日続落。ブッシュ大統領が最大で1500億ドルに上 る緊急景気刺激策を発表したが、リセッション(景気後退)入りを回避するこ とはできないとの見方から売りが膨らんだ。ダウ工業株30種平均は前日比

59.91ドル(0.5%)安の12099.30ドルで終了。ナスダック総合指数は同6.88 ポイント(0.3%)安の2340.02ポイント。また、S&P500種株価指数は同

8.06ポイント(0.6%)安の1325.19で終え、年初からの下落率は9.8%と、 年明けとしては過去最悪の滑り出しとなった。

アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)やバンク・オブ・ アメリカ(BOA)、ワコビアを中心に金融株が売られ、S&P500種の金融 株指数は2003年9月以来の水準に下落。米格付け会社フィッチ・レーティン グスが18日、金融保証大手アムバック・ファイナンシャル・グループの保険 部門であるアムバック・アシュアランスの保険会社財務格付け(IFS格付 け)を「AA」とし、最高格付けの「AAA」から2段階引き下げたことなど を受け、米金融市場の波乱が意識された。

百貨店株に売り公算、東洋炭素は上昇か

個別では、日本百貨店協会が18日発表した07年12月の全国百貨店売上 高が前年同月比2.3%減の8753億円と2カ月ぶりに前年実績を下回ったこと を受け、高島屋や三越、J.フロント リテイリング、伊勢丹などが弱含む見 通し。主力のキーパッドが伸び悩み、建設資材の値上がりも響いて07年4- 12月の連結純利益が前年同期比26%減にとどまった信越ポリマー、販売不振 や有価証券評価損の計上で07年3-11月の連結純利益が同45%減と落ち込ん だ東京スタイルも軟調な展開を強いられそうだ。

半面、欧州でミニショベルや油圧ショベルの販売が好調で、07年3-11 月の9カ月累計の連結純利益が前年同期比28%増の竹内製作所、主力の等方 性黒鉛製品の好調で、07年11月中間期の連結純利益が前年同期比24%増の 24億9100万円と、従来計画を16%上回った東洋炭素が上昇する可能性がある。

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