日本株(終了)大幅安から急反転、米政策期待と円高一服-不動産高い

週末の東京株式相場は、午後から急激に 切り返して続伸した。米国時間18日に明らかにされる米国の景気刺激策の 「基本方針」に対する期待に加え、円高の勢いが一服したことで買い戻しや年 金資金とみられる買いが優勢となった。三井不動産などの不動産株やコマツと いった機械株など足元で下落が目立っていた業種が上げたほか、新日本製鉄な どの鉄鋼株の上げも顕著だった。東京エレクトロンなど電機株も上昇。

みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネジャーは、「景気刺 激策が1500億ドル規模になる可能性は米国株市場ではまだ織り込んでいな い」と指摘。景気対策の効果は不透明だとしながらも、「投資家心理を改善さ せることで下値を売り込みづらい」(同氏)との見方を示した。

日経平均株価の終値は前日比77円84銭(0.6%)高の1万3861円29銭、 TOPIXは11.06ポイント(0.8%)高の1341.50。東証1部の売買高は概算 で27億2660万株、売買代金は3兆1898億円。値上がり銘柄数は1284、値下 がり銘柄数は383。

東証業種別33指数の騰落状況は、値上がり業種が25、値下がり業種が8。 機械、鉄鋼、不動産、化学、その他製品、電気機器、建設、銀行が高い。保険、 情報・通信、電気・ガス、パルプ・紙は安い。

午前は昨年来安値更新

午前と午後で相場の様相が一変し、下値に対する抵抗力を見せた1日とな った。米フィラデルフィア連銀が17日発表した1月の同地区製造業景況指数 はマイナス20.9と前月(マイナス1.6)から急低下し、01年10月以来の最低 へと転落するなど、景気悪化のペースが加速しているとして午前は売り一色で 取引を開始。日経平均は一時418円の1万3365円まで下げ、TOPIXとと ともに取引時間中の昨年来安値を連日で更新した。

ところが、米景気対策が当初伝えられた1000億ドル規模から膨らむ可能 性があるなど概要が明らかになってくるとともに、昼のバスケット取引では証 券会社が提示する買いバスケットの午前終値からのベーシスの上乗せ幅が時間 の経過とともに上昇。午後には円高一服も加わって急速に下げ幅が縮まり、午 後半ばからは前日比プラス圏へと浮上した。

きょうは売り方の買い戻しだけではなく、株式市場下落に伴ってリバラン スなどによる「年金と見られる買いも入った」(野村証券プロダクト・マーケ ティング2部の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリスト)という。日経平 均は結局、午前安値時点から終値まで496円上げた計算だ。

米景気刺激策の基本方針公表へ

米国政府は18日、景気刺激策の「基本方針」を明らかにする。1世帯当 たり1600ドルの税還付や法人対象の税控除などを盛り込んでおり、議会指導 者らによると刺激策の規模は最大1500億ドルになる可能性がある。政府と議 会の共和、民主両党リーダーが同日ワシントンで行う協議により、その内容は 修正される見通し。

市場では、「金融機関のバランスシートの問題に焦点を当てなとなど対策 のピントがずれている以上、景気悪化の勢いを和らげる程度の効果しか出ない だろう」(りそな信託銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・ストラ テジスト)との冷静な見方もあるが、一般教書演説や米連邦公開市場委員会な ど政治日程がこれから相次ぐことで、株価の下げ過ぎにも警戒感が出ている。

下げ過ぎ業種、半導体関連など上昇

日経平均は年初から17日までの下落率が10%、TOPIXは同9.8%。 みずほ投信の有村氏によると、月間ベースで日本株が10%超の下落率となるの は90年以降でも10回未満で、03年以降はゼロ。「足元の下げは異常事態とな っていることから、経験則からは月末までに下げ幅の半分程度まで戻してもお かしくない」(同氏)という。

業種別では、年初から17日までに下げが大きかった業種が上昇した。同 期間に下落が大きかった証券・商品先物取引、機械、海運、不動産などが業種 別上昇率上位に入った。中でも三井不動産が続伸するなど、不動産は東証1部 業種別上昇率で1位。このほか、12月北米半導体製造装置BBレシオの改善か ら、エルピーダメモリやSUMCOが急騰し、東京エレクトロンやアドバンテ ストも高くなるなど半導体関連株も買われた。前日の四半期業績開示で、シリ コンウエハー事業の好調が確認されている信越化学工業も続伸。

アトリウムが急伸、日本紙Gは急落

個別では、JPモルガン証券が投資判断の強気を継続したアトリウムが急 伸し、東証1部値上がり率首位。07年4-12月期の単独営業利益が前年同期 比17%増となったアルファシステムズ、ゴールドマン・サックス証券が目標株 価をやや引き上げたきんでんもそれぞれ急騰。07年4-12月期の連結純利益 が前年同期比13%増のホギメディカルも大幅高。

半面、キヤノンや富士ゼロックスなどが再生紙販売を中止する日本製紙グ ループ本社が大幅続落し、プリンターなどに使用するコピー用紙や印刷用紙、 封筒用紙などでも古紙配合率の偽装があったと発表した王子製紙も大幅安。08 年11月期連結営業利益が前期比52%減見通しの北興化学工業は急反落した。 08年3月期連結最終損益が赤字に転落すると16日発表して前日は売り気配だ ったハピネットの取引が成立し、東証1部値下がり率首位となった。

新興市場は続伸

新興市場は続伸。東証1部市場の反発で投資家心理が改善したうえ、同市 場で小型株が買われた流れも加わって午後に上げ幅が拡大した。ジャスダック 指数の終値は前日比0.96ポイント(1.5%)高の63.54。東証マザーズ指数は

34.75ポイント(5.4%)高の680.37。大証ヘラクレス指数は41.07ポイント (4.2%)高の1011.47で、ヘラクレス指数は終値で4営業日ぶりに1000ポイ ントを回復。

個別では、SBIイー・トレード証券、楽天、アルゼ、ミクシィ、ダヴィ ンチ・アドバイザーズ、大阪証券取引所など時価総額上位銘柄を中心に上げた。 半面、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング、USENは下げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE