日本紙Gは初の30万円割れ、葉書以外も配合率偽装-SRIで影響も

大手総合製紙メーカーである日本製紙グル ープ本社の株価が、2001年3月の上場以来で初の30万円割れ。一時は前日比1 万4000円(4.6%)安の29万3000円まで売り込まれた。国で決められた古紙パ ルプ配合率を下回っている製品が葉書以外にもあったと発表したことを受け、レ ピュテーション(評判)リスクが意識されている。

子会社の日本製紙が製造した日本郵政の「年賀再生紙はがき」が規定された 古紙配合率を満たしていなかった問題に関して、日本製紙は16日に製品につい ての社内調査結果を発表。それによると、配合率を下回っている製品がコピー紙 などはがき以外にもあることが判明した。グリーン購入法の基準を満たしていな い製品もあったという。

大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の西村由美上席課長代理は、 「コンプライアンス(法令順守)上の問題でレピュテーションリスクが意識され ている」と話す。また、ディフェンシブ銘柄物色の流れで直近では株価が相対的 に底堅い動きを示していたことで、「反動的な売りが出やすい面もある」(同 氏)と指摘した。

一方で西村氏は、古紙配合偽装は製紙業界全体に長年まん延していた問題と 一部で伝わっていることもあり、「日本紙Gの営業停止などの措置は避けられる とみられ、実際には業績への影響は限定的だろう」との見方も示した。

「環境偽装」認める

日本紙Gは発表資料の中で、特定の古紙パルプ配合製品に求められる品質上 の問題への対応に苦慮し、「配合率を下げることによって求められる品質の実現 を優先させてきた」といい、「『環境偽装』といわれても否定できない」との認 識を示す。また今後については、再発を防ぐため、「コンプライアンスの徹底を 外部の識者を交えて実現していく」としている。

SRI指数の構成銘柄

社会的責任投資(SRI)の重要性が高まる中、製紙メーカーを代表する形 で、日本紙Gは一部のSRIファンドの投資対象となっている。モーニングスタ ーでは、MS-SRI株価指数を作成。通常のSRIが主に倫理や責任の面から 選定されるのに比べ、MS-SRIは、ガバナンス(企業統治)やアカウンタビ リティ(説明責任)、雇用、社会貢献、環境を重視するのが特徴だ。

MS-SRIの構成銘柄は、企業へのアンケート調査や定量スクリーニング などを行って選定、150銘柄から構成されており、日本紙Gは07年9月3日時 点で構成銘柄に組み込まれている。モーニングスターのウェブサイトによると、 銘柄入れ替えの頻度は、定期入れ替えが年1回。このほか、会社合併や上場廃止 などに伴う入れ替えや、企業不祥事に伴う臨時的な入れ替えは、原則として1カ 月前の事前開示により行うとしている。

モーニングスターのセールス&マーケティング部の猪瀬素子氏は、「今回の 偽装を受けて、MS-SRIの対象企業を決定するNPO団体であるパブリック リソース センターと協議中」と話した。協議内容が決まり次第、公表する予定 という。

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