米国債:上昇、10年債利回り3.61%-FRB議長が追加利下げ示唆(2)

米国債相場は上昇。バーナンキ連邦準備制 度理事会(FRB)議長が議会証言で、追加利下げの用意があることを示した ほか、フィラデルフィア連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数が2001 年10月以来の最低に落ち込んだことから、債券の買いが膨らんだ。

バーナンキ議長は、「財政出動は基本的に支援になり得る。金融政策単独よ りも財政刺激策と併せた方が経済をより広範に支援することが可能だ」と述べ た。さらに、リセッション(景気後退)リスクに対する保険として「実効ある 追加行動」を取る用意があると再度表明した。市場では議長の発言を受けて、 今月に少なくとも0.5ポイントの利下げが決定されるとの見方が強まった。

RBCキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、T・J・マータ氏は、 「バーナンキ議長は市場が抱くネガティブな景況感を打ち消そうとしているの ではないのは確かだ」と述べ、フィラデルフィア連銀の発表した製造業景況指 数は「リセッションを声高に叫んでいる。債券相場はまだ大きく上昇する」と 語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後3時52 分現在、10年債利回りは前日比12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)低下して3.61%。1月2日以来で最大の低下だった。10年債価格(表面利 率4.25%、2017年11月償還)は1上げて105 7/32となった。

0.5ポイント超の利下げ見通し

金利先物市場動向によると、1月30日のFOMC会合までにフェデラルフ ァンド(FF)金利誘導目標が少なくとも0.5ポイント引き下げられる確率は 54%、0.75ポイントの利下げを織り込む確率は46%だった。

フィフス・サード・アセット・マネジメントの債券責任者、ミッチェル・ス テープリー氏は、「バーナンキ議長は状況が厳しくなったらFOMCは進んで 実際に対策を講じるという姿勢を示した。市場は明らかにリセッションを織り 込んでいる」と語った。

2年債利回りは12bp下げて2.40%。10年債利回りよりも1.21ポイント低 い。イールドカーブのスティープニング化は短期債への需要の高さを反映して いる。2年債利回りとFF金利の差は1.80ポイントと、1981年以来で最大とな っている。

フィラデルフィア連銀指数、住宅着工件数

フィラデルフィア連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数はマイナス

20.9だった。同指数のゼロは景況感の拡大と縮小の境目を示す。2007年通年の 平均値は5.1だった。

商務省が発表した12月の住宅着工件数は2007年通年では住宅着工件数は 25%減と、1980年以来で最大の落ち込みだった。

サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの混迷に伴う損失はさら に拡大する可能性がある。ニューヨーク株式市場で金融保証大手のMBIAと アムバック・ファイナンシャル・グループの株価が急落。「AAA」とされて いる信用格付けが引き下げられるとの懸念から、両社とも株式上場以来で最大 の値下がりを記録した。

また、米メリルリンチは2007年10-12月(第4四半期)決算で、同社過去 最大の赤字を計上。評価損は167億ドルに達した。

米財務省は24日に20年物インフレ連動債(TIPS)の入札(80億ドル) を実施する。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE