米MBIA、ベアーSなど:最悪期はまだ終わらず-CDS取引が示唆

米大手金融機関に関して最悪の事態はまだ 過ぎていないと、企業の信用保証を取引するクレジット・デフォルトスワップ (CDS)市場は示唆している。

米金融保証会社MBIAや米証券会社ベアー・スターンズ、米S&L(貯 蓄・貸付組合)最大手ワシントン・ミューチュアルの社債保証料は期間1年物 の方が5年物よりも高い(ブルームバーグ調べ)。通常は期間が長い方が高い。 対象企業がデフォルト(債務不履行)に陥るリスクが大きくなるためだ。

米銀最大手シティグループが資本増強で145億ドル(約1兆5370億円) を調達すると15日に発表した後も、1年物の社債保証料の方が5年物より高い 状態が続いている。また、JPモルガン・チェースのデータによれば、レバレ ッジド・バイアウト(LBO、買収先の資産を担保に資金調達する買収)向けの 債券や融資で貸し手が販売できずに価値が下落している債権は2000億ドルに 上る。

デービッド・W・タイス・アンド・アソシエーツの信用アナリスト、ダグ・ ノランド氏は「一部の大手機関にとって非常に危険な状況だ。借り手である企 業にとって、深刻な流動性の危機が起きる」と警告する。

社債保証料の逆転は、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン 関連で計1000億ドル超の損失を計上した証券会社や銀行、金融保証会社の多く に集中して見受けられる現象となっている。米格付け会社ムーディーズ・イン ベスターズ・サービスは先週、今年は景気が減速するなかで企業のデフォルト が5倍になると予想している。

短期的な苦境

MBIAの社債保証料は、同社の最上級格付け「AAA」を格付け各社が 昨年11月に見直す方針を明らかにしたのを受けて上昇した。CDSスプレッド は1600ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)となり、債務1000万ド ルに対する保証料が160万ドルとなった。これに対し、5年物の保証料は900 bp(CMAデータビジョン調べ)。半年前は1年物が23bp、5年物が87b pだった。

世界最大の金融保証会社であるMBIAは格付けを保持するのに、20億ド ル超の増資を強いられた。同社は先週、計40億ドル余りのサブプライム関連損 失と評価損に直面していることを明らかにしている。

短期のCDSスプレッド上昇は「短期的な苦境を意味している」と、モル ガン・スタンレーのクレジットストラテジー責任者、グレゴリー・ピーターズ 氏は指摘する。

一方、米資産運用会社アライアンス・バーンスタイン・ホールディングの グローバル・クレジット部門ディレクター、J・J・マッコーン氏は、短期の社 債保証を投資家が購入している理由は、各社が向こう1年を乗り切ることがで きれば、デフォルトのリスクが急激に減少するとみているからだと指摘した。

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