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山下医科株が反発、関西の宮野医療器と共同持ち株会社-コスト削減へ

九州地区の医療機関向けに医療機器の販 売を手掛ける山下医科器械の株価が反発。同業大手で、兵庫県神戸市に本拠を 置く宮野医療器(非上場)と12月に共同持ち株会社を設立することで基本合 意した。経営が無事統合されれば、業界2位の企業規模になるほか、重複する 仕入先の合理化などでコスト削減が期待でき、買いが優勢となった。

午前終値は前日比30円(2%)高の1500円。米金融機関の損失拡大や米 企業業績の悪化が懸念され、日本のTOPIX構成銘柄の8割が値下がりする 中で、同社株は全体の16%に過ぎない上昇銘柄の1つ。午前の出来高は6700 株で、過去5営業日の終日出来高の平均(4360株)をすでに上回る。

山下医科と宮野医療器が今年12月1日付で設立する予定の新会社「宮野 山下ホールディングス」は、年商規模が900億円に達する見通しで、営業利益 は10億円程度となるもよう。国内医療機器販売業界は、1300社以上の企業が ひしめくような現況で、業界寡占度が低い。同業トップのムトウ(札幌市)で も年商規模は1200億円程度にとどまる。

機器更新サイクルは長期化、業界は板挟み

日本政府による医療費抑制策が進展、医療機関の経営環境が悪化し、機器 の更新サイクルが長期化している上、設備投資を抑制する動きが続き、医療機 器業界や同販売業界の収益環境はますます悪化している。「最近では異業種の 参入も激しく、まさにメーカーと医療機関の板挟みのような状況」(山下医科 総務部の日巻康行IR担当)という。

両社は共同持ち株会社の設立によって、「似通った仕入先を見直し、仕入 れコストを削減していきたい」(日巻氏)としているほか、「志を同じくする 同業とは経営統合を前向きに検討し、大連合をつくっていきたい」(宮野医 療・取締役管理本部長の蓮井幸應氏)との考え。

ニュースリリースが公表された15日は、両社それぞれの取締役会で基本 合意書締結を承認した段階で、今後は4月までに株式移転計画を作成、株式移 転比率などを決めるほか、8月にはそれぞれが株主総会を開いて経営統合計画 の可否を諮る予定。東証1部に上場する山下医科株は11月末に上場廃止とな る見込みだが、「12月には新会社が上場承認を得られると考えている」(山下 医科の日巻氏)そうだ。

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