日本株は輸出中心に続落へ、シティ決算や米小売不振-円高逆風(2)

東京株式相場は続落する見込み。米銀最大 手シティグループが15日発表した2007年10-12月(第4四半期)決算が過去 最大の赤字となったほか、昨年12月の小売売上高が6カ月ぶりの減少に転じた ことが嫌気されるとみられる。また、外国為替市場では円高が一段と進行して おり、採算悪化懸念を背景に、電機や自動車など輸出株中心に売られそうだ。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「米株大幅安、円高 進行といった外部環境の悪化に加え、国内独自でも政局混迷が嫌気されている ほか、信用期日の接近といった需給面の重しもあり、下値を探る展開が避けら れそうにない」と予想する。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の15日清算値は1万3795 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万3980円)に比べて185円安だった。 15日の日経平均株価は1万3972円63銭で取引を終えていた。

米国株は大幅反落、シティの純損失は予想以上

15日の米株式相場は大幅反落。ダウ工業株30種平均は前日比277.04ドル (2.2%)安の12501.11ドル、ナスダック総合指数は同60.71ポイント(2.5%) 下落の2417.59ポイントで終えた。シティが創業以来で最大の純損失を計上し たことに加え、昨年12月の小売売上高が予想に反して減少したことが売りを誘 った。ダウ指数の終値ベースの下落率は、今年に入った10営業日では最大。

シティの第4四半期決算は、純損失が98億3000万ドルと、創業196年の 歴史で最大の赤字額だった。住宅ローンのデフォルト(債務不履行)急増で、 サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連投資の評価損を180億 ドル(約1兆9400億円)計上したことが響いた。純損失は1株当たり1.99ド ル。ブルームバーグがまとめた予想平均は1株当たり97セントだった。配当を 41%引き下げ、4200人の人員削減を発表したほか、資本増強のために外部の投 資家から145億ドルの出資を受け入れることも明らかにした。

また、米商務省が15日に発表した12月の小売売上高(速報、季節調整済 み)は前月比0.4%減と、2007年6月以来初めてマイナスに落ち込んだ。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月比変わらず だった。11月は1%増と、速報値の1.2%増から下方修正。10月分も前回発表 の0.2%増から横ばいへと下方修正された。

2年ぶりの円高・ドル安水準

15日のニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで2005年以来の高値に 上げた。12月の米小売売上高がマイナスに落ち込んだことなどから、米経済が リセッション(景気後退)に向かっているとの観測が強まった。円は対ユーロ でも買われた。

16日早朝の東京外国為替市場でも円高基調にあり、対ドルでは1ドル=106 円台後半、15日の午後3時時点の107円台後半より円高で推移している。対ユ ーロは1ユーロ=157円台後半。こうした為替相場の動きは、米国の景気不安と ともに日本の輸出関連株には収益の先行き懸念が誘発される点で逆風となる公 算が大きい。

機械受注は反動減の見通し

内閣府はこの日午前8時50分に、11月の機械受注統計を発表する。ブルー ムバーグ・ニュースが事前に民間調査機関41社を対象に調査したところ、国内 設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)の予想 中央値は前月比4.0%減と、2カ月ぶりの減少が見込まれている。前回10月は プラス12.7%と、市場予想のプラス6.2%を大きく上回って3カ月ぶりに大幅 増となった。11月にはその反動が出る見通しだ。

インテル関連株に売りか

半導体最大手の米インテルが15日の通常取引終了後に発表した07年10- 12月(第4四半期)決算は、パソコン向け製品の売り上げが伸び、前年同期比 51%増益となったが、市場予想を下回った。同社が示した08年1-3月(第1 四半期)の売上高見通しもアナリスト予想に届かず、株価は時間外取引で急落 しており、一時15%安となった。この流れを引き次ぐ格好で、東京エレクトロ ンやアドバンテストなどの半導体製造装置株、イビデンや新光電気工業などI Cパッケージメーカ株が売られる公算。シカゴ24時間電子取引システム(GL OBEX)のナスダック100指数先物も、基準価格比40ポイント近く下げて推 移している。

このほか、残暑が長引いたことで婦人衣料品の秋物が苦戦、08年2月通期 の連結営業損益が24億円の赤字となる見込みとなったレナウン、豆乳商品の市 場縮小の影響で07年4-12月期の連結営業利益が前年同期比39%減の16億円 となった紀文フードケミファも軟調な展開を強いられそうだ。

日平トヤマに買いも

半面、日平トヤマ株を3割弱保有するコマツが日平トヤマに対し、友好的 なTOB(株式公開買い付け)を実施する方針を固めたと16日付の日本経済新 聞朝刊が報道したことを受け、TOB価格にプレミアムが付くとの期待から日 平トヤマ株に買いが先行するとみられる。新規出店の積極化で既存店売上高が 伸び、07年11月中間期の連結営業利益が前年同期比5.5倍の18億円に増大し たカッパ・クリエイトにも買いが先行する可能性がある。

内閣支持率は50%割れ

16日付の読売新聞朝刊によると、同紙が12、13日に実施した全国世論調査 (面接方式)で、福田康夫内閣の支持率は45.6%だった。昨年12月の前回調査 より6.9ポイント低下し、内閣発足以来、初めて5割を切った。不支持率は41.6% (前回比6.3ポイント増)だった。同紙では、年金記録漏れ問題の完全な解決 が難しくなったことなどが影響したようだとしている。

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