米国株:反落、シティ赤字と小売売上高減少で-ダウ277ドル安

米株式相場は大幅反落。米銀最大手シテ ィグループが創業以来で最大の純損失を計上したことに加え、昨年12月の小 売売上高が予想に反して減少したことが売りを誘った。原油相場の下落はエネ ルギー株の売り材料となった。

シティは5年ぶりの安値を付けた。41%の減配に加え、住宅ローン関連投 資の評価損を180億ドル(約1兆9400億円)計上したことが響いた。シェブ ロンは大幅安。アップルは新製品を発表したものの、投資家の期待にそえず、 2カ月ぶりの安値を付けた。

S&P500種株価指数は前日比35.30ポイント(2.5%)下げて

1380.95。年明け10営業日としては1978年以降で最悪の滑り出しとなった。 ダウ工業株30種平均は同277.04ドル(2.2%)安の12501.11ドルとなっ た。今年、220ドルを超える下げを演じたのはこれで5度目。ナスダック総合 指数は同60.71ポイント(2.5%)下落の2417.59ポイント。ニューヨーク 証券取引所(NYSE)の騰落比率は1対7。

メーンステイ・インベストメンツで運用に携わるビル・ナップ氏は「シテ ィグループは減配しないと言い続けてきた。しかし、この日は評価損計上とと もにそれを発表した。市場がシティの言うことを信じるには、1-3月期(第 1四半期)の決算を見極める必要がある」と述べた。

3月以来の低水準

S&P500種株価指数は昨年3月以来の水準に下落した。10年債利回り は2004年以来の水準に低下し、ドルは対円で下落。12月の米小売売上高を受 けて、米国がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が強まった。

インテルが15日の時間外取引中に発表した決算がアナリスト予想に届か なかったことから、株価は16日も下げる可能性がある。

ブルームバーグのアナリスト調査によると、S&P500種の金融株指数を 構成する企業は07年10-12月期(第4四半期)に平均で69%の減益が予想 されている。S&P500種全体の構成銘柄では10%の減益が見込まれている。

メリルリンチとシティグループはこの2カ月間で2度目の外部投資家から の出資受け入れを発表した。住宅ローン関連投資での銀行の損失は1000億ド ルを超えており、主に中東やアジアの投資家から590億ドルの出資を受けてい る。

「終わりなき悪いニュース」

シティ株は7.3%安の26.94ドルと、2002年10月以来の安値となった。 2007年10-12月(第4四半期)決算では純損失が98億3000万ドル(1株 当たり1.99ドル)となった。前年同期は51億ドル(1株当たり1.03ド ル)の純利益を計上していた。また、配当を41%引き下げ、4200人の人員削 減を発表したほか、資本増強のために外部の投資家から145億ドルの出資を受 け入れることを明らかにした。

S&P500種の金融株指数は3.7%安と、全10セクターで下落率首位と なった。年初からは8%安。

資産運用会社ビリニー・アソシエーツのラズロー・ビリニー社長は「悪い ニュースに終わりがないようだ。押し目買いが通用するかどうか確信が持てな い」と述べた。

S&P500種のエネルギー株指数が下落率2位となった。米小売売上高の 減少に加え、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が増産の用意があると の考えを明らかにしたことが原油市場で売りを誘った。

アップルは5.5%安。独立系通信アナリスト、ジェフ・ケイガン氏による と、アップルから世界を揺るがすような発表はなかった。アップルは薄型ノー トブックパソコン「マックブック・エア」を発表。オンラインでの映画レンタ ルサービスの開始なども明らかにした。

メリルも大幅安。みずほフィナンシャルグループやクウェート投資庁を含 む投資家グループに転換優先株を発行し、66億ドル(約7100億円)を調達す ると発表した。同転換優先株の年間配当は9%。

JPモルガン・チェースは5.3%下落。ドイツ銀行のアナリスト、マイケ ル・マヨ氏はシティの損失を受けて、JPモルガンの信用リスクも高まったと 指摘。投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。

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