米国債:10年債上昇、利回り一時3.68%-小売売上高が減少(2)

米国債市場では10年債が上昇。利回りは 2004年以来の低水準に押し下げられた。午前に発表された12月の米小売売上 高が予想外に減少したことから、米経済がリセッション(景気後退)に陥ると の懸念が強まった。

先物市場動向によると、トレーダーは連邦公開市場委員会(FOMC)が 今月末までに最大0.75ポイントの利下げを決定すると見込んでいる。米シテ ィグループは同社196年の歴史の中で最大の赤字決算を発表した。住宅ローン のデフォルト(債務不履行)増加で、サブプライム(信用力の低い個人向け) 住宅ローン投資の評価損180億ドルを計上したのが影響した。

ドイツ銀行のプライベートバンク部門の債券トレーディング責任者、ゲー リー・ポーラック氏は、「消費者は買い控えている。それが年初からの下降ス パイラルとなっている。市場はさらに深刻なリセッションを織り込む可能性が あり、10年債利回りは一層低下する可能性がある」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時6 分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)低下して3.69%。一時は2004年3月以来の低水準となる3.68%をつけた。 10年債価格(表面利率4.25%、2017年11月償還)は21/32上げて104 18/32 となった。

利下げ見通し

金利先物市場動向によると、1月30日のFOMC会合までにフェデラル ファンド(FF)金利誘導目標が少なくとも0.75ポイント引き下げられる確 率は42%、0.5ポイントの利下げを織り込む確率は58%だった。

1984年10月2日以来、FOMCの利下げ幅が一度で0.5ポイントを上回 ったことはない。当時、FOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標 を1.75ポイント引き下げた。その後、2001年1月には2度、0.5ポイントの 利下げを実施している。

15日の市場で、2年債利回りは前日比4bp下げて2.51%。FF金利を 174bp下回り、その格差は1981年以来の最大に拡大した。

先物市場動向によると、FF金利は6月までに3%まで引き下げられると みられている。

2年債利回りは10年債を118bp下回っている。11日にはこの利回り格 差は123bpと、2004年12月以来の最大に拡大した。

米小売売上高、PPI

米商務省が発表した12月の小売売上高(速報、季節調整済み)は前月比

0.4%減だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト74人の予 想の中央値は前月比変わらずだった。11月は1%増と、速報値の1.2%増から 下方修正。10月分も前回発表の0.2%増から横ばいへと下方修正された。

モルガン・スタンレーの債券ストラテジスト、ケビン・フラナガン氏は、 「市場参加者は米経済がリセッションへと向かっていると考えており、小売売 上高の統計内容はその見方を裏付けている」と語った。

米労働省が発表した2007年12月の生産者物価指数(PPI)全完成品は 前月比0.1%低下した。商品価格の上昇圧力が弱まったのが背景だ。

シティグループの決算発表を受けて債券相場は一時、上昇した。シティが 発表した10-12月期決算は98億3000万ドルの赤字。同行は4200人の人員削 減と、資本増強のために外部の投資家から145億ドルの出資を受け入れること を明らかにした。

米連邦準備制度理事会(FRB)の発表によると、14日に実施した期間 28日のターム物資金入札(規模300億ドル)の落札利回りは3.95%と、これ まで実施してきた同入札のなかで最低だった。入札に参加した融機関数は56 社と、前回の73社から減少した。

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