米シティ:10-12月過去最大の赤字-評価損180億ドル、資本増強(4)

米銀最大手シティグループが15日発表し た2007年10-12月(第4四半期)決算は、純損失が98億3000万ドルと、創 業196年の歴史で最大の赤字額だった。住宅ローンのデフォルト(債務不履 行)急増で、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連投資の評 価損を180億ドル(約1兆9400億円)計上したことが響いた。

純損失は1株当たり1.99ドル。ブルームバーグがまとめた予想平均は1 株当たり97セントだった。前年同期は51億ドル(1株当たり1.03ドル)の 純利益を計上していた。シティはまた、配当を41%引き下げ、4200人の人員 削減を発表したほか、資本増強のために外部の投資家に優先株を発行し、145 億ドルを調達することを明らかにした。同行はさらに人員削減する方針だ。

ビクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)は、「業績はまったく 受け入れられる内容ではない。当社はリスクマネジメントのプロセスを強化し、 経費効率を向上させるよう対策を講じる」と語った。

15日のニューヨーク株式市場でシティグループの株価は前日比7.3%安の

26.94ドル。今回発表されたサブプライム住宅ローンや関連証券での評価損は 同行が11月に示した予想のほぼ2倍だった。

同行はデフォルトが増加しているクレジットカードや自動車ローンも含め、 10-12月期の貸倒引当金を52億ドル積み増したことを明らかにした。これは 前年同期の約5倍に相当する。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はシティグルー プ決算の「深刻な損失」と2008年業績が「不安定」になる可能性を指摘し、 シティの長期信用格付けを「AA」から「AA-(マイナス)」に1段階引き 下げた。

シティは四半期配当を32セントと、従来の54セントから引き下げた。こ れにより年間約44億ドルのコスト削減が現実的になる。減配は1998年にシテ ィコープとトラベラーズ・グループが合併して以来で初めて。昨年11月時点 では、減配する意向はないと述べていた。

外部からの出資受け入れ

シティはまた、この2カ月間で2度目の外部投資家からの出資受け入れを 発表した。今回調達の資金145億ドルのうち、125億ドル相当は転換優先株の 発行によるもの。シンガポール政府下の投資ファンドからは68億8000万ドル を調達した。同様の転換優先株を米キャピタル・グループやサウジアラビアの アルワリード王子および元シティグループCEOのサンフォード・ワイル氏な ど一部投資家に売却した。残る20億ドル相当の優先株は一般投資家に売り出 される。

11月にはアラブ首長国連邦(UAE)を構成するアブダビ首長国から75 億ドルの出資を受けていた。

ゴールドマン・サックス・グループのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏 は先月、資本注入がなければシティの自己資本比率(ティア1)は約7%と、 目標値を割り込むだろうとの見通しを示していた。

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