米大統領と議会民主党は景気刺激策で譲歩も-リセッション懸念強く

米経済のリセッション(景気後退)入りの 恐れや住宅ローン担保の差し押さえの増加を受け、ブッシュ大統領と議会民主 党は譲歩の姿勢を強める可能性がある。

民主党のナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア州)とハリー・ライ ド上院院内総務(ネバダ州)は、消費者信頼感の回復やリセッション回避を目 的にした景気刺激策で、ブッシュ大統領と協力する方針を表明している。

ペロシ議長は14日、バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長との会 談後の発表文で「われわれはタイムリーで、的を絞った一時的な財政刺激策の 作成に向け、超党派で大統領に協力したい」と言明。匿名を条件にインタビュ ーに応じた民主党関係者によると、バーナンキ議長も何らかの景気刺激策の必 要性に同意したが、具体的な措置は示さなかったという。FRBのミッシェル ・スミス報道官はコメントを控えた。

議会は昨年、イラク戦争や移民問題などをめぐる対立を解消できないまま 休会入りした。11月の大統領・議会選挙を前に民主、共和両党が実績作りに力 を入れていることから、これ以上強まらないにしろ、対立は今後も続く可能性 がある。

一方で両党は、リセッションの脅威が強まるなか、少なくとも経済政策面 で一致点を探る可能性があると、ゴールドマン・サックス・グループのアナリ スト、アレック・フィリップス氏は指摘する。

議会民主党とブッシュ大統領は既に、国内経済のてこ入れが不可欠との立 場を表明している。昨年11月の新築住宅販売件数は12年ぶりの低水準に落ち 込み、12月の失業率は5%と2年ぶり高水準になった。

迅速な導入

ポールソン財務長官は先週、昨年末に景気は「目に見えて」減速した と指摘。景気刺激策は迅速に導入されるべきだとの考えを示した。

同長官は12日、ブルームバーグ・テレビジョンの番組「ポリティカル・キ ャピタル・ウィズ・アル・ハント」でインタビューに対し「すぐに実行できる ものに着目している」と言明。ブッシュ大統領が今月28日の一般教書演説で減 税などの財政措置を打ち出す可能性が高いことが一段と鮮明になった。

匿名を条件にインタビューに応じた政府当局者によると、ブッシュ政権は、 低・中所得層を対象にした税還付や、企業の設備投資を対象にした減税措置の 導入を検討しているという。

一方、議会民主党案には300-500ドルの税還付や低所得者を対象にした子 供1人当たり1000ドルの税控除などが含まれる可能性がある。バーニー・フラ ンク下院金融委員長(マサチューセッツ州)は14日、ブルームバーグ・テレビ ジョンとのインタビューで景気刺激策の規模は1000億ドル程度になるとの見通 しを示した。

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