福田首相:暫定税率維持など予算関連法案の年内成立に全力-会見(5)

第168臨時国会は15日、閉会した。福田 康夫首相は同日夕に首相官邸で記者会見を行い、2008年度予算案と予算関連法 案を07年度内(07年3月末まで)に成立させることに全力を挙げる方針を表 明した。その上で、揮発油税などの税率を本来の2倍に引き上げている暫定税 率を08年度以降も維持するため、廃止を主張している民主党に暫定税率維持 などを盛り込んだ予算関連法案の成立に向けて協力を求めていく考えを示した。

首相は「株価の下落や景気の先行きがどうなるかといったようなこともあ る。原油高騰もある。そういうことを考えるとこういう予算関連法案の審議が 遅れることは、間違いなく国民生活に打撃を与える」と言明。参院で過半数を 占める野党に対して「ご理解とご協力をお願いしたい」と語った。

衆院再議決に消極姿勢-予算関連法案

政府の予算案は憲法60条の規定で、衆院通過後30日以内に参院で議決さ れなければ、自然成立するが、予算関連法案にはその規定がない。首相は会見 で、予算関連法案が参院で否決された場合の対応として、憲法59条に基づき 衆院の3分の2による賛成で再議決して成立させることの是非について、「原 則的に多発していい話ではない。そういうようにならないように説得、説明す る努力をしていくしかない」と語り、消極的な姿勢を示した。「どういうこと になるか分からないがそのときに考えることだ」とも付け加えた。

揮発油税の暫定税率廃止なら影響も

首相は、揮発油税などの暫定税率について、「もし廃止されて4月からな いとなると、冬の除雪費用や橋の修繕、道路の維持費とかをどうするのか」と 指摘。「自治体で歳入が不足してくると、いろいろな施策ができなくなる。国 も社会保障とか教育予算などにしわ寄せがくることも考えられる」と語り、税 率維持の方針を堅持する姿勢を示した。

また、「日本のガソリンは、米国は安いが他の先進国に比べると安い。環 境問題を考えた場合に安い方がいいということで簡単に済むかどうか」とも語 り、地球環境保護の観点からも税率の引き下げは好ましくないとの考えも示し た。

首相は参院で与野党の勢力が逆転している「ねじれ国会」の対応について、 「参院で野党第一党の民主党のご意向は極めて重要だ。民主党の同意が得られ るような話し合いをしていくということが基本的な問題だ。『話せば分かる』 ということになるのではないか」と語り、民主党の協力に期待を示した。

政府、暫定税率維持の方針-民主は反対

政府と自民、公明の連立与党は3月末に期限が切れる揮発油税などの暫定 税率を維持するために08年度の予算関連法案を1月中に国会に提出する予定。

しかし民主党の小沢一郎代表は1月4日の年頭記者会見で、「08年度予算 案本体が成立する前に、予算案の一部である税率部分だけを先に審議して1月 中に成立させようというのは、憲政の常道から言って全くの邪道だ」と述べ、 与党内の一部にあった関連法案の先行審議を批判。暫定税率維持をめぐって政 府・与党と対決していく姿勢をにじませている。

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