日本株は小幅高へ、過度の景気懸念和らぎ輸出高い-円高は重し(2)

3連休明けの東京株式相場は、小幅高と なる見通し。米コンピューターサービス会社のIBMの業績が堅調に推移した ことで、過度の米国景気に対する懸念がやや和らぎ、輸出関連株に下値での買 いが増加しそう。もっとも、為替市場での円高傾向が重しになり、上げ幅も限 定されそうだ。

ファンドクリエーションの木下晃伸インベストメントアナリストは、「配 当利回りを考えると割安と認められ、積極的に投資するタイミングにある」と 指摘している。12日時点の東証1部の配当利回りは1.6%。

また木下氏は、今週の日本株について「米小売企業の業績悪化による悪影 響から日経平均株価は1万4000円攻防の動きとなりそうだが、その後は1万 4500円まで回復するだろう」との見通しを示した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の14日清算値は1万 4210円で、大阪証券取引所の11日通常取引終値(1万4170円)に比べて40 円高だった。

東京休場中の米S&P500種は累計で小幅安

先週末と週初の米国株市場では、景気・企業業績に対する不透明感から乱 高下となった。クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスや高級宝飾品 小売り大手ティファニーの予想を下回る業績から景気後退への懸念が高まり、 11日は米S&P500種指数は前日比1.4%安を記録。半面、週明け14日は、 世界最大のコンピューターサービス会社のIBMが発表した2007年10-12月 (第4四半期)決算の暫定集計がアナリスト予想を上回ったことで、S&P 500種は1.1%高となった。

東京市場の連休中の米S&P500種指数の騰落率は、累計で0.4%安。売 り圧力が高まりやすい状況ながら、11日の東京株式市場は米証券大手のメリ ルリンチが住宅ローン関連投資で巨額追加評価損を出すとの観測からTOPI Xが1.7%安と先行して急落していた。連休中ではIBMの業績堅調など一部 で好材料も見られたため、景気・企業業績に対する過度な懸念がやや後退する ことで、自動車や電機、機械などに下値での買いが入ることが予想される。

11日の日経平均株価は2年2カ月ぶりの安値だった。ただ、個別でもト ヨタ自動車の配当利回りが2.5%、キヤノンが2.3%に達するなど輸出関連株 中心に07年9月中間期業績が堅調だった日本株は、株価水準の下落でバリュ エーションからは大きく売り込みにくい水準となりつつある。

米主要株価3指数の14日終値は、S&P500種株価指数は前週末比15.23 ポイント(1.1%)上げて1416.25、ダウ工業株30種平均は同171.85ドル (1.4%)高の12778.15ドル、ナスダック総合指数は同38.36ポイント (1.6%)上昇の2478.30ポイント。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の 騰落比率は2対1。

円高が上値抑える

一方、外国為替市場では円高が進展している。14日のニューヨーク外国 為替市場ではドルが下落し、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引 所(ICE)のドル指数は75.361と、昨年11月29日以来の低水準を付けた。 米利下げ観測の高まりが背景で、対円では11月末以来の1ドル=107円台ま でドル安が加速した。15日早朝では108円台前半での取引となっている。為 替の円高は輸出企業の上値を抑えることになりそうだ。

損保株は軟調か

半面、損害保険株は軟調となる可能性がある。損害保険ジャパンは11日、 08年3月期の連結純利益を従来予想の630億円から500億円に下方修正する と発表した。同社が元利金支払いを保証しているサブプライムローンを含む債 務担保証券(CDO)に清算の可能性があり、支払備金を計上することが主な 理由。最大3億ドル(約340億円)の負担が発生するとしており、同社株を含 めた損保株の業績に不透明感が高まることが想定される。

オンワードが下落公算、コナン商や新日鉱Hは堅調に

個別では、07年3-11月の連結営業利益が前年同期比29%減と落ち込ん だオンワードホールディングス、東京労働局から2カ月間の労働者派遣事業停 止命令と労働者派遣事業改善命令が出されたグッドウィル・グループ、07年 12月単月の既存店総売り上げが前年同月比4.9%減となったラウンドワンなど は下落の見込み。

これに対し、07年3-11月期の単独経常利益が前年同期比2.7倍となっ たコーナン商事、07年3-11月の連結純利益が前年同期比18%増のカスミ、 台湾に金属スクラップなどリサイクル原料の集荷拠点を新設すると15日付の 日本経済新聞朝刊が報じた新日鉱ホールディングスなどが上昇しそう。

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