NY外為(14日):ドルが対ユーロ最安値に接近-米利下げ見通しで

ニューヨーク外国為替市場ではドル が対ユーロで下落。米政策金利が3年ぶりにユーロ圏金利を下回る水準 に引き下げられるとの観測を受けて、ドルは対ユーロで最安値付近に下 落した。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長を含むFRB高官 が先週、景気失速に対する追加「保険」を支持する姿勢を示すなか、ド ルは週間ベースで3週続落となった。一方、欧州中央銀行(ECB)の 政策委員会メンバー、オーストリア中央銀行のリープシャー総裁はユー ロ圏にはインフレの「著しい」上振れリスクがみられると表明した。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア通貨ストラテジスト、デー ビッド・ワット氏(トロント在勤)は「米国の政策金利は欧州金利を下 回る水準に低下しつつある」と指摘。「ドル買いを入れる理由はほとん ど見当たらない」と付け加えた。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ドルはユーロに対して1ユー ロ=1.4870ドルに下落した。一時は同1.4915ドルまで下落する場面も あった。過去最安値は昨年11月23日に付けた同1.4967ドル。前週末 11日は同1.4776ドルだった。ドルは円に対しては1ドル=108円19銭。 一時は、11月27日以来の安値107円37銭に下落した。RBCのワット 氏は今週、ドルが1ユーロ=1.50ドルに下落する可能性があるとみてい る。

ユーロは対円ではほぼ変わらずの1ドル=160円89銭。11日は同 160円79銭だった。

ドルの下落

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は75.361と、昨年11月29日以来の低水準を付けた。11月23日 には74.484と、同指数算出を開始した73年以来の低水準に下落してい た。

ドイツ銀行のロンドン在勤通貨戦略グローバル責任者、バイラル・ ハフィーツ氏は、ドルが第1四半期末までには1ユーロ=1.55ドルに下 落するとの見方を示した。ブルームバーグがまとめたストラテジストと エコノミスト47人の予想中央値では、第1四半期末の水準は1ユーロ=

1.47ドル。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は昨年9月以来政策金利を1ポ イント引き下げた一方、ECBは05年11月以来8回の利上げを実施し 政策金利は4%となっている。ECBは今月10日の政策決定会合で政策 金利を据え置いた。ユーロは対ドルで過去1年間に15%上昇している。

シカゴ商品取引所(CBOT)のFF金利先物相場は、FOMCが 30日の定例会合で現行4.25%のFF金利誘導目標を3.75%に引き下げ る確率を52%とみている。1カ月前にはこの確率はゼロだった。また、

3.5%への利下げ確率は現在48%とみられており、1週間前の確率ゼロ から上昇した。

利回り格差

2年債で比較した米国債に対する独連邦債の利回り上乗せ幅は1.13 ポイントに拡大し、02年11月以来の最大に迫った。昨年12月のユーロ 圏インフレ率はECB目標の2%を上回る3.1%。ECBは依然、金利 据え置きへの圧力を受けている。

UBSとゴールドマン・サックス・グループなど複数の投資銀行が 先週、ドルの見通しを引き下げた。

ユーロはこの日、主要16通貨のうち10通貨に対して上昇。ユーロ はポンドに対しては1ユーロ=76ペンス。一時は同76.08ペンスに上昇 し、過去最高値を更新した。前週末11日は同75.52ペンスだった。

ポンドは主要16通貨のうち15通貨に対して下落した。英政府統計 局(ONS)が14日発表した昨年12月の生産者物価指数(PPI)統 計では、出荷価格(季節調整前)が前年同月比5%上昇し、1991年以来 の高い伸びとなった。

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