松下電産株が反発、業績安心と野村証の格上げ-創業名とは決別(3)

家電世界最大手の松下電器産業の株価が 反発。同社は10日夕の経営方針発表に合わせ、世界的企業を目指し「松下」 の名前から決別、社名を10月に「パナソニック」に変更すると宣言した。こ うした中で、米国の利下げ観測の高まりに伴う米景気への過度の悲観後退、好 業績への期待感が重なり、前日比30円(1.4%)高で寄り付いた後、一時は75 円(3.5%)高の2235円まで買われた。

野村証券金融経済研究所の片山栄一アナリストは11日付のリポートで、 民生用エレクトロニクス業界の判断を「中立」から「強気」に変更。この中で 松下電産とシャープの5段階での投資判断を、中立を意味する「3」から 「2」へと、いずれも引き上げた。

片山氏は松下電産に関して、今回の名称変更で技術力や商品力が「さらに 強固になるであろう」と指摘。またシャープについては、低迷が続いていた太 陽電池事業に「回復の光が差し始めてきた」として、ソニーについても「米景 気減速などのマイナス効果を織り込んでも、新興国市場での成長で増益基調は 維持できよう」との認識を示した。野村金融研では、3社の業績予想を上方修 正している。

安心感

また松下電産は、パナソニックへの社名変更発表と同時に、来期(09年3 月期)の増収5%以上、ROE(株主資本利益率)8%以上とする目標を示し た。大和総研の三浦和晴アナリストは、「ROE8%達成には利益を増やすか、 株主資本を減らさなければならないが、株主資本を減らすには株主還元以外に はない」ため、いずれにしても相場にとっては好材料と分析している。

さらに三浦氏は、今回の発表からすれば松下電産の今期(08年3月期)業 績は「上方修正含み」で推移しており、来期も増益が期待できると指摘。米景 気の後退懸念などがある中で、同社には「安心感が持てる」(同氏)という。

松下電産の午前終値は40円(1.9%)高の2200円、シャープは34円 (1.8%)高の1933円、ソニーは30円(0.5%)高の6160円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE