米バンク・オブ・アメリカ:カントリーワイド買収で交渉中-関係者

米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、 住宅金融米最大手のカントリーワイド・ファイナンシャルの買収に向け交渉し ている。事情に詳しい関係者が10日、明らかにした。カントリーワイド株は10 日の米株式市場で50%余り上昇した。

BOAは2007年8月にカントリーワイドに20億ドル(約2190億円)を投 資しており、同社を買収すればこの投資を生かすことができる。BOAは18ド ルでカントリーワイドの普通株に転換される優先株(固定配当率7.25%)を保 有している。関係者が匿名を条件に述べたところによると、両社は現在、詳細 を詰めている。

カントリーワイドのアンジェロ・モジロ最高経営責任者(CEO)はカン トリーワイドが破産申請するとの市場の懸念を払しょくできずにいる。カント リーワイドの時価総額は現在44億8000万ドル(約4910億円)。株価は1年間 で82%下落した。同社の07年7-9月(第3四半期)は25年で初の赤字だっ た。モジロCEOは単独での存続を望む考えを示していた。

ファースト・パシフィック・アドバイザーズで運用に携わるトム・アテベ リー氏は、モジロCEOは「カントリーワイドについての決定権を失った。規 制当局と監査法人の考え次第という段階に来ている」と述べた。

カントリーワイド株の10日終値は2.63ドル(51%)高の7.75ドル。独立 系住宅金融会社で2位のインディマック・バンコープは23%高、米S&L(貯 蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアルも15%高とつれ高となっ た。

オプション取引

KBWの株式調査担当上級バイスプレジデントのマニュエル・ラミレツ氏 は「カントリーワイド問題の解決は大きい」として、「業界全体がこのところ 売り込まれていたが、最悪期が過ぎたのではないかと思う」と述べた。

カントリーワイド株のコール(買い)オプションの取引は8日に10週余り で最高に急増し、9日も20日間平均を上回って推移した。同社株は8日に破た ん観測を背景に28%急落し、回復を見込む取引が膨らんでいた。

カントリーワイドは、買収交渉観測についてコメントしないとの発表文を 出した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)はこの日早く、事情 に詳しい複数の関係者の話として両社の交渉について伝えていた。BOAの広 報担当者、ボブ・スティックラー氏は報道についてのコメントを控えた。

BOAのケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は昨年、投資銀行部門 の損失を受けてリスクを減らす考えを示していた。PNCウェルス・マネジメ ントで運用に携わるマーク・バティ氏は、カントリーワイド「買収には大きな リスクがある」として、「信用サイクルが悪化期に入っている上に、誰もが知 っているようにカントリーワイドの資産内容はあまり健全ではない」と指摘し た。

一方、オーシャンファースト・ファイナンシャル傘下コロンビア・ホーム・ ローンズ部門の元責任者、ロバート・パーデス氏は、破たん観測でカントリー ワイド株が急落した今は「BOAにとって絶好の機会だ」と話した。

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