日本株は輸出中心に反発へ、米国で0.5ポイントの利下げ観測(2)

東京株式相場は反発する見込み。10日の米 国市場では、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演で追加利 下げの可能性を示唆し、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5ポ イントの利下げ見通しが強まった。金融緩和が米景気を後押しするとの期待感 を背景に、自動車や電機など輸出関連株のほか、銀行など金融株にも買い戻す 動きが見られそうだ。

ドイツ証券の下出衛チーフ・エクイティ・ストラテジストは、「FRBの 金融政策への期待が高まってきたほか、欧米の金融機関への新たな資本注入の ニュースフローが出始めたこと、原油価格の高騰が一服しつつあることを背景 に、同様な好材料が見られた昨年11月後半から12月中旬までの戻り相場を再 現する動きが期待できる」との見方を示した。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の10日清算値は1万4505 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万4400円)に比べて105円高だった。 10日の日経平均株価は1万4388円11銭で取引を終えていた。

米株は今年初の続伸、金融株が主導

10日の米株式相場は今年初めての続伸。ダウ工業株30種平均は前日比

117.78ドル(0.9%)高の12853.09ドル、ナスダック総合指数は同13.97ポイ ント(0.6%)高の2488.52ポイントで終えた。バーナンキFRB議長がワシン トンでの講演で、景気の「下振れリスク」に言及し、今月中の追加利下げの可 能性を示唆したことや、バンク・オブ・アメリカ(BOA)による住宅金融最 大手のカントリーワイド・ファイナンシャルへの買収観測が買い材料視された。

バーナンキ議長はワシントンでの講演で、「景気拡大見通しとそのリスク の最近の変化を考慮すると、一段の金融緩和が必要となる可能性は十分にある」 と言明。さらに、「景気てこ入れと下振れリスクに対する十分な保険を提供す るため、必要に応じて実効ある追加行動を取る用意がある」と語った。先月11 日のFOMC以来、初めて景気への見解を表明した。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場の動向によると、FOMCが30 日の定例会合でFF金利誘導目標を0.5ポイント引き下げる確率は88%とみら れている。前日は76%だった。0.5ポイントの利下げ見通しが強まったことで、 JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴ、シティグループが上昇、金融 株は1カ月ぶりの上げ幅となった。カントリーワイドは1982年以来の大幅高。

NY原油は反落

10日のニューヨーク原油先物相場は反落。先物2月限は前日比1.96ドル (2.1%)安の1バレル=93.71ドルで終え、2週間余りぶりに1バレル=94ド ルを割り込んだ。今月3日には100.09ドルと過去最高値を更新している。ゴー ルドマン・サックス・グループが日本のリセッション(景気後退)入りリスク を指摘したため、エネルギー需要が減少するとの見方から売りが優勢になった。

Fリテイリが上昇公算、7&iは下落か

個別では、国内ユニクロ事業の秋冬物商品の販売が好調だったほか、海外 事業の損益が初めて黒字化したことも寄与し、9-11月期(第1四半期)の連 結営業利益が前年同期比12%増の281億円となったファーストリテイリングが 上昇公算。

主力の半導体シリコンウエハーの需要が想定を上回り、2007年11月中間期 の単独税引き利益が22億9000万円と前年同期に比べ52%増えたと発表(従来 予想は19億円)した三益半導体工業、国内外でカテーテルや注射器などの医療 機器が伸びたことが寄与し、07年4-12月期連結営業利益は前年同期比11%増 の500億円程度になったと、11日付の日本経済新聞朝刊が伝えたテルモも買わ れそうだ。

半面、「デニーズ」などのレストラン事業や米国コンビニエンスストア事 業の低迷が響くとして、2008年2月通期の連結営業利益予想を3000億円から 2800億円に減額修正したセブン&アイ・ホールディングス、衣料品などの不振 で08年2月期の連結営業利益予想を424億円から390億円に8%減額したJ. フロントリテイリングが売りに押される公算。3-11月期の連結営業利益が前 年同期比76%減の78億円となったダイエーも軟調な展開を強いられそうだ。

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