セントルイス連銀総裁:緩やかな景気後退、FRBの信認損なわず

米セントルイス連銀のプール総裁は9日の 講演後、記者団に対し、景気見通しと金融政策について以下のようにコメント した。

「インフレ期待の安定は米連邦公開市場委員会(FOMC)にとり得る政 策の幅を持たせる。インフレ期待が落ち着いていると、政策を変更する場合で も緩やかな手法を選択できる。政策変更の根拠が一気に表面化した場合でも、 あとで追いつくことが可能だからだ。あるいは金融政策が行き過ぎた場合でも、 つまりあとで間違いに気付いた場合でも、インフレ期待が落ち着いていれば問 題が長引くことはない。相場が暴走し、将来に多大な問題を残すようなことに はならないからだ」

◎「大幅な緩和」とインフレへの影響について

「大幅な緩和が適切であるとの兆候が表れたら、インフレ期待への悪影響 を引き起こすようなリスクは出てこないと思う」

◎雇用統計について

「昨年12月の雇用統計は弱い内容になった。昨年は完全雇用に近い状態 だった。今のところ、賃金の上昇圧力はかなり抑制されているようだ」

◎米供給管理協会(ISM)製造業景況指数について

「明らかに弱い内容だった。それには賛同する。ISM指数とは反対方向 を示す指標もあるだろう。景気はすばらしいと誇張しようとしているのではな い。ISM指数が景気の下振れを決定付けるものではないと言いたいだけだ」

◎成長リスクとインフレリスク

インフレよりも経済成長の先行きの方が「恐らく不透明感は強い」

◎リセッション(景気後退)について

「可能性は従来よりも高くなった。明らかに心配するに足る高さだ。しか し、インフレリスクがまったくないとも思えない」

◎今年の経済成長について

「上半期に大幅に減速し、下半期に回復するというのが一般的な予想だと 思う」

◎地区連銀による公定歩合引き下げ要請について

「地区連銀によって見方が違うことを示している。見解の相違は政策決定 において建設的と解釈されるべきだ」

◎次回FOMCについて

「定例会合前に入手した情報をすべて見直し、ほかの参加者の意見に耳を 傾ける。それから判断する」

◎緩やかな景気後退が米連邦準備制度の信認を傷つけるかどうかについて

「そうは思わない。そういう人たちが出てくるのは確実だろう。何をもっ て信認が傷ついたと判断するのか。マスコミの集中砲火以外に明確な基準はな い」

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