米国株:ダウ平均238ドル安、通信や金融株に売り-消費悪化を警戒

米株式相場は下落。全米不動産業者 協会(NAR)が発表した2007年11月の中古住宅販売成約指数が予想 以上に低下したことや、AT&Tの顧客による支払い遅延の増加が懸念 され、S&P500種株価指数は昨年3月以来の安値で引けた。

AT&Tはほぼ4年ぶりの大幅な下げとなった。同社のランドー ル・スティーブンソン最高経営責任者(CEO)は消費者事業部門が 「軟調」に直面していると述べた。米住宅融資最大手のカントリーワイ ド・ファイナンシャルは資金繰りをめぐる懸念を背景に、1987年10月 以来最大の下げとなった。

S&P500種株価指数終値は前日比25.99ポイント(1.8%)下げて

1390.19ポイントと、昨年3月16日以来の安値で引けた。ダウ工業株30 種平均は同238.42ドル(1.9%)安の12589.07ドルとなった。ナスダッ ク総合指数は同58.95ポイント(2.4%)安の2440.51ポイント。ニュー ヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は2対9。

S&P500種は10月9日に付けた過去最高値から10%超下落して引 けた。エネルギーコストの上昇や住宅価格の低下、失業率の上昇を受け て消費者が支出を縮小せざるを得なくなる兆候が顕著となっている。

投資会社RNCジェンター・キャピタルのダン・ジェンター社長は 「消費者がついに痛みを感じ始めており、これによる影響は予想以上に 大きくなるだろう」と指摘した。その上で、「市場は極めてもろくなっ ている」と述べた。

AT&Tに売り

AT&Tは前日比4.6%安。同社CEOはこの日の講演で、固定電 話や高速インターネットの顧客の料金支払いが滞り、サービスを停止す るケースが増えたと述べた。ただ、携帯電話部門や法人部門の売上高に 影響は出ていないと語った。

S&P500種の業種別で通信関連指数は前日比4.8%安と、03年2 月以来最大の下げとなった。同業のベライゾンも下げた。

カントリーワイドは同28%安と、1996年7月以来の安値を付けた。 ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのトレーディング責任 者、トマス・ガルシア氏は「カントリーワイドが連邦破産法11条に基づ く会社更生手続き適用を申請するとの憶測のようなものが流れたが、単 なるうわさにすぎない」と述べた。

カントリーワイドの広報担当者、リック・サイモン氏は「カントリ ーワイドが破産法適用の申請を計画しているというのは根拠のない憶測 だ」との声明を発表した。同社はこれまでも事業運営には十分な資金が あると表明しており、昨年10月には2008年中には最終損益が黒字に戻 るとの見通しも示していた。

銀行株や住宅建設業者が下落

銀行のバンク・オブ・アメリカ(BOA)と米住宅建設最大手のレ ナー、金融保証会社大手のMBIAが下げ、銀行株や住宅建設株、住宅 ローン保証会社全般に売りが出た。全米不動産業者協会(NAR)が8 日に発表した2007年11月の中古住宅販売成約指数は予想以上に低下し た。

同指数は87.6と前月比2.6%低下した。ブルームバーグのまとめた エコノミスト調査では0.7%の低下(予想中央値)が見込まれていた。 10月は3.7%上昇と、速報の0.6%上昇から大幅に上方修正された。

昨年8月にカントリーワイドに20億ドルを投資したBOAは03年 12月以来の安値。MBIAは16年ぶりの安値を付けた。S&P500種の 金融株92銘柄で構成する指数は前日比3.7%下げ、過去1年間での下落 率は28%になった。

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