シャープ:亀山第2工場の増産を7月に前倒し-北京五輪もにらむ(3)

液晶テレビ大手シャープの片山幹雄社長は 8日午後、都内で開催した年頭恒例の記者会見で、亀山第2工場での液晶パネ ルの月6万枚から9万枚への増産を、当初計画していた年末から7月に前倒し する方針を明らかにした。北京五輪などを控え液晶テレビの世界的な需要増が 見込まれるためで、来期(2009年3月期)には液晶テレビの販売額1兆円を目 指す考えも表明した。

片山社長によると、同社は今期(08年3月期)の世界液晶テレビ需要予測 を7400万台と、従来比200万台上積みした。「デジタル放送の世界的な浸 透」などを理由に挙げた。来期にはさらに30%増えて9600万台に達し、テレ ビ全体に占める液晶の比率は約45%に達すると予想している。

同社の今期の液晶テレビ販売計画は900万台。片山社長は「今はそれなり の数字で行っていると思う」として、達成が可能との見通しを示した。販売額 は8500億円を予想している。来期は1000万台を目指し、北京五輪を控えた中 国を重点販売地域とする。すでに昨年12月の液晶テレビ販売額は中国向けが 欧州向けを上回ったという。

亀山工場は2004年1月稼働。当初は32型で8枚、37型であれば6枚が取 れる「第6世代ガラス(6G、1500×1800ミリ)」に対応した第1工場だけだ ったが、大型テレビの需要増に対応し、40型なら8面、50型では6面が取れ る「第8世代ガラス(8G)」(2160×2460ミリ)に対応した第2工場を06年 8月に稼働。第2工場の生産能力は現在8G換算で月6万枚で、08年中に同9 万枚まで増産する予定にしていた。

堺工場には関連14社の進出決定

シャープは亀山に続く生産拠点として、昨年12月1日に、堺市で総工費 3800億円の液晶新工場を着工。60型で6面、50型なら8面、40型なら15面を 取れる「第10世代ガラス(10G)」(2850ミリ×3050ミリ)に対応予定で、 10年3月末までに稼働させる計画。

生産規模は稼働当初は10G換算で月3万6000枚だが、量産時には7万 2000枚とする。太陽電池工場も併設し、生産量は当初から年間1000メガワッ トと世界最大級とする。装置や部材のメーカーの工場も誘致することで、投資 される総額は1兆円規模の見込み。片山社長によると、すでに関連14社の進 出が決定しているという。

片山氏は7月末に堺工場建設を発表した際、液晶パネルの他社供給を進め る方針を表明。これに沿って昨年9月には資本提携を発表したパイオニアにテ レビやカーナビゲーション向けの液晶パネルを供給する方針。また東芝にも、 テレビ用パネルの供給を拡大し、10年度時点で東芝の32型以上のテレビの約 4割にシャープ製のパネルを搭載する方針だ。

片山氏は8日の会見で現在20%程度の液晶パネルの外販比率を10年度に は50%超にしたいとの考えを示した。

シャープの8日株価終値は前日比10円(0.5%)高の1878円。

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