クリントン氏:長い選挙戦を戦い続けるのは「容易でない」-米大統領選

米大統領選挙で民主党候補の指名獲得を目 指しているヒラリー・クリントン上院議員(ニューヨーク州)は7日、予備選 挙が8日に行われるニューハンプシャー州で開かれた有権者との座談会で、「か なり困難な情勢の中で長い選挙戦を戦い続けるのは「容易でない」と、声を震 わせながら答えた。

クリントン氏の個人的な感情を引き出したのは、投票態度を決めていない 有権者、マリアン・パーノルド・ヤングさんの「あなたはどのように戦うつも りなのか」という質問だった。

予備選を前に世論調査では同州でのリードを失ったクリントン氏は、この 国が向かう方向を転換し、自らの提案を実現する熱意によって、長期にわたる 大統領選キャンペーンを耐え抜いていくと言明。ゆっくりとした口調で、「容 易なことではない」との思いを2度繰り返した後、目に涙をためながら「わた しはただ、われわれが後退するのを見たくないだけだ」と述べ、「これは非常 に個人的なことだ。政治的というだけではない」と続けた。

クリントン氏は座談会の後半に、自らの選挙戦のテーマを強調。共和党候 補のほか、ニューハンプシャー州でリードを奪った民主党のバラク・オバマ上 院議員(イリノイ州)に対する批判を繰り返した。

クリントン氏はその後、フォックス・ニュース・チャンネルとのインタビ ューで、質疑応答が注目を浴びたことを「とてもばかげている」と指摘したが、 タフで経験豊富な指導者のイメージやオバマ氏に比べ実績がある点を売り物に しているクリントン氏が、個人的な感情を表に出すのは異例だ。

オバマ氏は、同州ニューロンドンで「何が起きたか見なかった」と言明。 選挙戦が「困難なことは承知している。それはわたしがコメントしたいことで はない」と述べ、直接的な言及を避けた。

クリントン氏は、同州ポーツマスのカフェ「カフェ・エスプレッソ」で1 時間以上にわたり行われた座談会で、医療保険や教育などさまざまな問題に関 する態度未定の有権者16人の質問に回答。その締めくくりに感情が表に出た事 実は、同氏にとって有利に働いたようだ。

態度の変更

出席したニューハンプシャー州ニューフィールズに住む専業主婦サリー・ バセットさん(46)は「わたしはジョン・エドワーズ元上院議員(ノースカロ ライナ州)支持に傾いていたが、クリントン氏は経験豊富でとても誠実だとい う印象を受けて会場を後にした」と説明。同氏が表した感情が「わたしの胸を 打った。彼女はこの国が向かう方向を心の底から憂いている」と語った。

パーノルド・ヤングさん(64)は、クリントン氏が表した感情は本物だっ たように感じるとともに驚きだったと指摘。「『人間味あふれる人がいる。彼 女は真の人間だ。彼女はわたしたちのために存在する』と思った」と語った。

ポーツマスに住む写真家のヤングさんは、4日にはエドワード氏の支持者 集会に出席。地元紙にはオバマ氏を囲む聴衆の1人として写真が掲載された。 ヤングさんは、3人の誰に投票するか考えをまとめる必要があると語ったが、 その1分後には「クリントン氏が勝利することを望んでいる」と話した。

その後、同州のセーラム高校で開かれた集会に出席したクリントン氏は、 「おれのシャツにアイロンをかけろ!」と書かれた横断幕を振る数人の男の野 次を受けた。

警備員がこの男たちを外に連れ出すなか、クリントン氏は「やれやれ、性 差別主義者の残党がご健在なようですね」と応じ、「たった今十分に示された 通り、わたしは最も高く最も硬いガラスの天井を突き破るためにも出馬してい るのです」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE