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西松屋チェーン社長:今期、増収増益の達成に意欲-計画は下回る公算

子供用品小売り最大手西松屋チェーンの大村 禎史社長はブルームバーグとのインタビューで、今期(2008年2月期)の業績に ついて、計画は下回っても13期連続の増収増益は必ず達成することに意欲を見せ た。市場では、第3四半期(07年3-11月)までの業績が不振だったことから、 計画に届かない可能性や減益になるとの見方が出ている。

同社は大型路面店を中心に全国展開し、独自企画商品(PB)を中心とした 低価格販売が奏功。2ケタ成長を数年続けており、成長企業としての評価を集め てきた。しかし、ここへきて成長率は鈍化。少子化という逆風と厳しい消費環境 下で、同社が成長企業として生き続けられるか正念場を迎えている。

大村社長は、第3四半期までの販売について「残暑が厳しく、秋が飛んでし まった。冬の始まりも遅れ気味で、秋冬物衣料が悪い」と説明。通期の計画に対 して「ちょっと弱含みできている」などと述べ、計画を下回る可能性を示唆した。 だが、昨年までなら春物がすでに並んでいた1月に冬物の売れ筋商品を追加投入 し、冬物の販売期間を延ばすなどして売り上げを計画通り拡大し、「13期連続の 増収増益は維持したい」との考えを強調した。

今期の連結業績は、売上高が前期比10%増の1151億円、営業利益が同9.6% 増の123億円を計画。第3四半期までの9カ月間は売上高が839億円、営業利益 は86億円で、計画に対する進ちょく率はそれぞれ売上高が72%、営業利益は 70%。

既存店売上高は苦戦

既存店売上高は苦戦している。上期は前年同期比3.3%減、9-11月は同

5.9%減。12月は前年同月比4.4%減だった。野村証券金融経済研究所の風早隆弘 アナリストは「1-2月も12月の基調が続く」とみており、先行き厳しいとの見 方を示した。風早氏は営業利益を前期比3%減の109億円と予想する。

風早氏は「商品投入タイミングを天候に合わせて変えることは売り上げ増の 一助になるかもしれないが、そういう次元の話ではもうなくなっている。顧客は 急速に財布の紐を締め始めており、消費の腰折れ感が強い」という。また、13期 連続の増収増益が実現されたとしても、「今期の成長率は確実に鈍化しており、 成長企業とみなせるかどうか問われている。今期の着地、来期の業績動向が同社 を判断するためのポイント」と指摘する。

コスモ証券の小川浩一郎アナリストも営業利益を同2%減の110億円と予想 し、「足元の在庫が積み上がっている。店舗数が増えすぎて顧客を食いあってい る店もあるのではないか」とみる。一方、みずほ証券の森岡秀樹アナリストは営 業利益を113億円と0.7%の伸びを予想、「円高進行やPB商品比率の上昇で粗 利益の改善は見込めるが、月次動向からみれば売り上げ未達は免れない。前期並 みを確保できるかどうか。販売管理費をどれだけ削れるかにかかっている」と分 析している。

12年2月期までに粗利益率37%目標

大村社長は今後、さらに採算のいいPBの売り上げ構成比率を高め、中期経 営計画の最終年度(2012年2月期)までに粗利益率37%程度を目指す考えも明ら かにした。07年2月期は35.5%だったが、今期は35.7%を目標としている。現 在のPB構成比率は52.8%。今期は55%以上を目指し、最終年度には63%にま で高めたい考え。

ベビーフードや紙おむつなどは大手メーカーによる商品(NB)が強いが、 NBが強くない商品では「PBを伸ばせる範囲で伸ばしていく」(大村社長)。 最終年度までに売上高1600億円、経常利益190億円、880店舗を計画。今秋から 標準店舗の大型化やモール型ショッピングセンターへの出店などを積極的に進め ており、小学校低学年向けの衣料も拡充。昨年11月20日時点で593店ある店舗 数は、中長期的に1000店舗を目指す。

社長によると、西松屋が扱う商品の市場規模は2兆円ほど。西松屋の売上高 は「まだ1000億円を超えたばかり。まだまだ出店のチャンスはある」とみている。 中計の内容は毎年見直しており、大村社長は「現在は生産拠点として主力となっ ている中国での出店を考えていかなければならない」とも述べ、次期中計で中国 進出を盛り込むことも検討していく考えを示した。

西松屋株の終値は前週末比34円(2.9%)高の1190円。

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