日本株:輸出中心に続落、米雇用悪化と円高-TOPIXは1400割れ

週明け午前の東京株式相場は4日続落とな り、TOPIXは2005年10月以来、1400ポイント割り込んだ。07年12月の 米国の雇用統計が悪化を示し、米住宅問題の広がりによる実体経済への悪影響 が顕在化してきたとの警戒感が強まったほか、外国為替市場で円高基調にある ことなどが嫌気された。電機や輸送用機器など輸出関連株中心に売られ、KD DIなど情報・通信株、任天堂などその他製品株も下げが目立つ。

日経平均株価の午前終値は前週末比147円29銭(1%)安の1万4544円 12銭、TOPIXは同15.38ポイント(1.1%)安の1396.53。東証1部の売 買高は概算で9億8077万株、売買代金は同1兆1895億円。値下がり銘柄数は 1181、値上がり銘柄数は435。

野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは、この日の日本 株について、前週末の米株大幅安を受けた朝方の売りで、直近4営業日での日 経平均の下げ幅は1200円を超え、「短期的な売られ過ぎ感が強まり、テクニ カルリバウンドの動きから下げ渋った格好」と指摘した。ただ、「米経済リセ ッションへの警戒感が根強いため、買い戻す力も弱い」(同氏)という。

朝安後に下げ渋る、日経平均は1万4500円の攻防に

この日の日本株は売り先行で始まり、日経平均は午前9時20分過ぎに252 円安の1万4438円まで下げた。しかしその後、朝方は売り優勢だった医薬品 や陸運といったディフェンシブ銘柄が徐々に底堅さを示して相場全般を支えた ほか、為替市場での円高進行に一服感が見られ始めたことも、輸出株の下げを 限定的とし、午前10時半過ぎには23円安の1万4667円まで下げ幅を縮めた。 ただ買い戻す勢いは鈍く、午前の取引終了にかけては再び値を切り下げた。

野村証の佐藤氏によると、日経平均構成銘柄の予想PER(株価収益率) が15倍台まで下がり、東証1部上場銘柄の平均配当利回りは1.6%まで上昇。

1.4%台後半で推移している新発10年物国債との比較感から、株式への投資魅 力も回復中で、「自律反発を狙った買いだけでなく、中長期運用の投資家によ るファンダメンタルズ分析に基づいた買いも入りやすくなっている」という。

東京海上アセットマネジメント投信運用戦略室の平山賢一チーフストラテ ジストも、「企業の実態と比べ売られ過ぎの銘柄が増えており、長期投資家に とっては買い場の到来とも言える」と指摘。しかし、米供給管理協会(IS M)が2日に発表した12月の製造業景況指数が景況感の分かれ目である50の 水準を割り込んだことに加え、4日に発表された米雇用統計が想定を上回る悪 化となったことで、「米景気の先行きに対する不安感が市場参加者の間で高ま っており、下値を拾う動きも限定的とならざるを得ない」と話している。

米労働省が4日に発表した07年12月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数は前月比1万8000人増加と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想の中央値(7万人増)を大幅に下回った。こうした影響を受け、 同日の米ダウ工業株30種平均は2%以上下げ、年初から3日の下げ率として は1904年以来で最大を記録。また、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、 キャリー取引解消の動きなどからドルやユーロをはじめ主要16通貨すべてに 対して上昇、一時1ドル=107円91銭まであった。

任天堂や半導体関連下げ、DCMは上場来安値

個別では、米ゲーム市場に関する弱気報道や為替相場の円高傾向などをき っかけに任天堂が4%超安と大幅続落、米タイムワーナー傘下の映画会社がH D-DVD陣営からの離脱を表明したことを受け、HD-DVD規格を推す東 芝が4日続落。

半導体大手インテルの株価がJPモルガン・チェースによる株式投資判断 引き下げが嫌気され、4日に8.1%安と急落したことから、東京エレクトロン や東京精密など半導体製造装置株、新光電気工業やイビデンなどICパッケー ジメーカ株にも下げるものが目立った。DCM Japanホールディングス は大幅に3日続落し、上場来安値を更新。カーナビゲーションシステムの3割 値下げ決定を受け、収益性の低下が懸念されたクラリオンも安い。

第一三共やマルハが上昇、TOTOは急反発

半面、景気動向に収益が影響を受けにくいディフェンシブ銘柄が強く、第 一三共やエーザイなど医薬品株、マルハニチロホールディングスや雪国まいた けなど水産・農林業株、JR東海や京王電鉄など陸運株の一角が上昇。T&D ホールディングスやミレアホールディングスなども高く、保険株は東証業種別 33指数の中で上昇率トップ。

09年3月期に欧州進出と東洋経済電子版が報じたTOTOが4営業日ぶり 急反発。国内ユニクロ事業の12月の既存店売上高が前年同月比6.4%増となっ たファーストリテイリングも反発。アイネスや日立ソフトウェアなど情報ソフ ト関連の一角は堅調だった。

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