昨年のカナダ・ドル高は行き過ぎ、今年は対米ドルで5.6%下落か

カナダとカナダ・ドルは、世界最高水準の財 政黒字やエネルギー相場高、世界的な商品需要の増加の恩恵を受けて米国より輝 いているように見えたが、ここにきて米ドルが対カナダ・ドルで切り返している。

2007年は原油相場の57%上昇を背景に、カナダ・ドルの米ドルに対する上 昇率は17%となり、主要10カ国(G10)の他のどの通貨に対する伸びよりも大 きかった。

しかし、カナダの輸出業者がカナダ・ドル建ての収入減少に見舞われるなか、 昨年のカナダ・ドル高が短命であることが明らかになった。07年1-10月のカ ナダ貿易黒字は前年同期比40%減少した。カナダ統計局によると、小売売上高 は同1-10月のうち4カ月分について前月比マイナスだった。

モルガン・スタンレー(ロンドン)の為替調査責任者、スティーブン・ジェ ン氏は、こうした状況が「カナダ・ドルが今年上期に弱含む」見通しであること を示唆していると指摘。カナダ経済の貿易を通じた米国との関わりは大きいとも 述べ、米景気減速に伴いカナダ・ドル売りが出やすくなるとの見方を示した。

外為トレーダーの間では、昨年のカナダ・ドル高が出来過ぎていたと言われ ている。カナダ・ドルは11月7日に1米ドル=0.9058カナダ・ドルと、1950年 以来の高値に達したが、その後11%下落し、同1.0029カナダ・ドルとなってい る。ブルームバーグ・ニュースがアナリスト43人を対象に実施した調査の中央 値によれば、カナダ・ドルは今年5.6%下落して同1.06カナダ・ドルになり、 01年以来で最大の下げとなる見通しだ。

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