米ウォール街、「SPAC」が有望な収入源に-投資リターンは見劣り

米ウォール街では、サブプライムローン(信 用力の低い個人向けの住宅融資)担保証券市場の枯渇を受け、販売する製品も 利益も売上高もない「特別目的買収会社(SPAC)」と呼ばれる企業買収に特 化した投資ファンドが、有望な手数料収入源になっている。

一方で問題は、SPACの新規公開株の投資リターンが、S&P500種連動 型投信に比べ見劣りすることだ。昨年98%上昇したGLGパートナーズ傘下の SPACなど、一部には好調なものもあるが、独立系調査会社SPACアナリ ティクスによると、過去5年間の平均リターンは年5.8%と、同じ期間のS&P 500種(13%)の半分以下にとどまっている。

未公開株(PE)投資会社カーライル・グループの共同創業者デービッド・ ルーベンスタイン氏は、先月ドバイで開かれた会合で「誰もがSPACの資金 集めをしているようだ」と指摘した上で「投資銀行家以外にも恩恵が及ぶかど うかは予断を許さない」と語った。

ブルームバーグの集計データによると、SPACが昨年集めた投資資金は 証券業界全体で計117億ドルと、2006年のほぼ4倍だった。

SPACは通常、1普通株と1ワラント(株式購入権)から成る「ユニッ ト」を売却して資金を調達。調達資金で未公開株企業を買収する。新規公開す るまで買収標的会社を明らかにしないため、「白紙小切手会社」と呼ばれること もある。実際の買収にはSPACの株主の70%以上の承認が必要。買収が一定 期間内(通常2年)に完了しない場合、投資家には投資資金から実際のコスト を差し引いた額が返還される。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE