英不動産投資、今年は過去四半世紀で最大の損失となる公算-LIM

不動産投資会社ラサール・インベストメント・ マネジメント(LIM)は半年前、ロンドンのセントポール大聖堂に面した7 階建てのオフィスビル、コンドル・ハウスを1億3000万ポンド(約279億円) で売りに出した。このビルは先月、希望価格を10%下回る約1億1700万ポン ドで売却された。

英国の不動産評価額は昨年11月に過去最大の下落率を記録。商業不動産関 連デリバティブ(金融派生商品)の動向は同国のオフィスやショッピングモー ル、倉庫の所有者が今年、ここ四半世紀余りで最大の損失を被る可能性がある ことを示唆している。

ドイツ銀行傘下のRREEFリアルエステートの調査部門責任者、ピータ ー・ホブス氏(ロンドン在勤)は、「英市場が崩れつつある」と指摘。「今回の 周期的な下降局面がより深刻な事態に発展する恐れがある」と予想した。

同氏は英商業不動産市場の今年のパフォーマンスがほかの欧州地域や米国、 アジアを下回るとみている。900億ドル(約9兆8100億円)を超える米住宅 ローン関連の損失を背景に世界中の銀行が貸出基準を厳格化するなか、パフォ ーマンスは一段と悪化している。LIMの親会社で商業不動産仲介サービス世 界2位のジョーンズ・ラング・ラサールは、2007年10-12月(第4四半期) の英国での不動産取引額を60%減の約50億ポンドと推定している。

ロンドンの調査会社、インベストメント・プロパティ・データバンク(I PD)がまとめた英不動産投資の年間トータルリターン指数に連動するデリバ ティブの動向によれば、英商業不動産の所有者の08年の損失は少なくとも11% に達する可能性がある。これはIPDが家賃収入と評価額の変化を組み合わせ た同指数を1981年に導入して以来で最悪。

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