百貨店5社:12月売上高は4社前年割れ-初売りは好調も堅実路線

百貨店大手の高島屋、三越、伊勢丹と大丸、 松坂屋を傘下に持つJ.フロントリテイリングが4日までに昨年12月の売上高 (速報ベース)を発表した。伊勢丹を除く4社が前年同月を下回った。冬物衣料 などが不振で、セール前の買い控えもみられた。また、08年の初売りは天候に恵 まれ客足が伸びたこもあり2日は前年を上回ったが、翌3日は落ち込んだ店が多 かった。原油高や商品値上げが相次ぐなか、消費者の生活防衛・価格への意識が 強まっており、購買に慎重になっている姿勢が垣間見える。

12月の実績は、大丸がグループ子会社を含めた百貨店事業の合計で同0.3% 減(不動産賃貸料収入を除く)。昨年11月6日に移転オープンした東京店(同

12.7%)によるプラス効果はあったが、衣料品を中心に低迷。クリスマス商戦で もブランド品などが伸び悩んだ。同数値はオープンから1年が経過していない 「ららぽーと横浜店」(3月開業)、「浦和パルコ店」(10月開業)を除く。

松坂屋も大きく落ち込み、子会社の横浜松坂屋を含めた百貨店事業合計で同

4.6%減だった。冬物衣料の不振のほか、歳暮ギフトの早期受注の影響もあり、全 店で前年を割り込んだ。同様の理由で、三越も同5.2%減(店頭売り上げベー ス)。前年を上回ったのは15店舗中、仙台店のみだった。高島屋も同1.9%減 (国内百貨店子会社を含む18店舗)。新宿を除く主要店舗はいずれもマイナスだ った。宝飾品や食品の伸び悩みも響いた。

伊勢丹の全店売上高は前年同月比0.2%増だった。連結売上高の3割超を占 める本店(東京・新宿)は同1.4%増とともにプラスを確保した。だが、コート など防寒衣料が伸びず苦戦し、計画比では下回ったという。

初売り好調も、価格・実用志向強まる

2日行われた初売りは、高島屋が前年同日と比べ2.3%増だった。子供服の セールを前年より1日早め、家族連れの集客につながった。目玉として2008万円 で売り出した日産自動車のスポーツカー「GT-R」や純金製すきやき鍋にも80 人以上から購入希望があった。福袋は有名衣料ブランドを中心にほぼ完売。ただ、 「高額でも中身が分かるものや実用的なものが売れているのが今年の特徴。消費 が堅実になってきている」(広報担当の岡田ナナ氏)という。

三越でも衣料品の福袋などがけん引し、日本橋本店の2日の売上高は同15% 増となった。今年は特に5%割引の優待が受けられる「三越カード」の施策も奏 功したと同社ではみている。セール品は通常、カード割引の対象外だが、2-4 日に限り対象とした。新規オープンで激戦区の東京・銀座では、三越銀座店の来 店客数が同9%増と過去最高を記録した。

伊勢丹では2日の本店売上高は3.1%増と5年連続で過去最高を更新。だが、 3日は前年割れとなった。数点の品を手にしても会計時に購入をためらったり、 サイズや好みが少し合わない場合は購入を見送ったりする客もみられた。

大丸は2-3日累計では前年同期比プラス。だが、オープンから1年が経過 していない「ららぽーと横浜店」「浦和パルコ店」を除くと若干マイナスだった。 松坂屋は2日こそ前年並みを確保したが、3日は前年を下回り、2日間で6.4% 減に落ち込んだ。昨年は3日からスタートしていた若者向け衣料品セールを今年 は2日から開始したが、大きな効果は得られなかった。

12月売上高速報(前年同月比%)
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髙島屋         ▲1.9
大丸           ▲0.3
松坂屋         ▲4.6
伊勢丹           0.2
三越           ▲5.2
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各社の株価終値は、高島屋が前営業日比26円(1.9%)安の1324円、三越は 同11円(2.2%)安の497円、J.フロントリテイリングが同43円(4.4%)安 の944円、伊勢丹は54円(3.6%)安の1465円。

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