米国債(4日):続伸、失業率上昇で大幅利下げ観測-2年債2.73%

米国債相場は続伸。朝方発表された 12月の米失業率が約2年ぶりの高水準となり、リセッション(景気後 退)回避のため、利下げ幅が予想より大幅になるとの見方が強まった。

1月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、0.5ポイント の利下げ確率が初めて50%以上として織り込まれるなか、2年債利回り は2004年11月以来の低水準を付けた。今週の米国債相場は住宅市場低 迷で景気が一段と鈍化するとの懸念から上昇した。

イートン・バンス・マネジメントの米国債トレーダー、スチュワー ト・テイラー氏(ボストン在勤)は「米経済は劇的に、かつ急速に鈍化 しつつある」と指摘。「当面、米国債売りの理由を見つけるのは困難に なるだろう」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時現在、2年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)低下し2.73%。2年債(表面利率3.25%、2009年12月償 還)の価格は5/32上げて101。利回りは一時、04年11月以来の低水準 となる2.66%を付けた。

利回り曲線

2年債と10年債の利回り格差は2004年以来の最大に拡大し、トレ ーダーが一段と大幅な利下げを予想して短期債を選好していることが示 唆された。利回り格差は113bpとなった。

ドイツ銀行プライベートバンク部門で120億ドルの債券トレーディ ングを監督するゲーリー・ポーラック氏(ニューヨーク在勤)は「ネガ ティブなニュースが出るたびに投資家は非常に安全な投資先に資金を配 分する。これが短期米国債市場で見られていることだ」と指摘した。 「米金融当局は景気が回復し始めるには政策金利を3.5%もしくは

3.25%まで引き下げる必要に迫られるだろう」と付け加えた。

失業率

米労働省が発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比1万8000人増加となった。また、 家計調査による同月の失業率は5.0%だった。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利 先物市場の動向によると、FOMCが30日の定例会合でFF金利誘導目 標を0.5ポイント引き下げる確率は68%とみられている。前日のこの確 率は34%、1週間前はゼロだった。

リバーソース・インスティテューショナル・アドバイザーズで運用 に携わるコリン・ランドグレン氏は「議論は、FOMCの利下げが必要 かどうかではなく、どの程度の利下げが必要かに移っている」と指摘。 その上で、「FOMCはインフレに対処するために大幅な方向転換をせ ざるをえなく可能性がある。ただ、少なくとも米国債の動向を見る限り ではインフレ対処はまた次の機会とみられているようだ」と語った。

週間の上げ

2年債と10年債相場は週間ベースで昨年10月19日に終わった週以 来の大幅な上げとなった。同週には住宅差し押さえで米銀大手3行が第 3四半期の減益を発表した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、今月14日と28日に実施予定 の2回のターム物資金入札について、規模を当初の予定額からそれぞれ 50%拡大し、各300億ドル(約3兆2600億円)とすると表明した。

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