米FOMC、成長への懸念を明確に示唆-金融緩和への傾斜強まる

2日に公表された2007年12月11日の米連 邦公開市場委員会(FOMC)の議事録は、当局者が今や、金融市場の不安定 ばかりでなく景気の失速を懸念していることを示した。

議事録によれば、当局者は成長が従来見通しよりも「さらに弱含む」こと を予想している。当局者らは個人消費の落ち込みや「より深刻で長期」の住宅 不況に言及した。

07年の3回、計1ポイントの利下げに加え、さらなる利下げの理由が増え ていることが示された。米供給管理協会(ISM)が2日に発表した07年12 月の製造業景況指数は拡大・縮小の節目となる50を下回り、11月の住宅着工は 12年で最低の水準だった。

米金融当局はこれまで、信用収縮がより広範な実体経済に影響を与えるこ とを阻止することを目指すとしてきたが、ナショナル・シティのチーフエコノ ミスト、リチャード・ディカーザー氏によれば「議事録の記述では景気へのリ スクが格上げ」され、「金融緩和への傾斜」が見られた。

昨年12月11日FOMCの声明からは金融市場混乱の景気への影響を「未 然に防ぐ」との表現が消えていた。当局者らは同月の会合で、それ以前に行わ れた9月からの2回の利下げ後も、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目 標を「幾分引き締め的」とみていた。

先物トレーダーらは2日、ISM指数を受けて今月の0.5ポイント利下げ 観測を強めた。3日の金利先物は3.75%への利下げの確率を34%織り込んでい る。07年12月31日時点には同確率はゼロとみられていた。

FOMCメンバーは08年成長率が昨年10月時点の予想(中央レンジ1.8 -2.5%)よりも低くなるとみている。米連邦準備制度理事会(FRB)のエコ ノミストも成長率予想を下方修正し、09年までは潜在成長率を「目立って」下 回ると予想している。

12月FOMCの議事録は、個人消費の予想以上の落ち込みや住宅市場調整 が深刻度と期間の両面で予想を超える公算が高いことを認め、住宅不況の景気 への影響はほとんど見られないとした10月のFOMC議事録から論調を変えた。 三菱東京UFJ銀行の上級金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「当局者 はFOMC声明が示唆したよりも深く、利下げに傾いているようだ」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE