西友株は堅調、5年間で60出店と報道-子会社吸収し経費抑制(2)

相場全体が急落するなか、米ウォルマート・ ストアーズ傘下で経営再建を目指す西友の株価は堅調に推移し、前営業日比変 わらずの135円で取引を終了した。地域子会社5社を本体に吸収して経費圧縮 を図るとともに、向こう5年間で60店を新規出店する、との一部報道があった。 積極的な出店策を評価する買いが入り、引け間際まで136-137円で取引された。

出来高は100万9000株で、2007年12月28日の大納会(半日取引)の49 万5000株の2倍超に達した。93件の約定中、90件が136円で、平均取引価格 は135円98銭、平均取引サイズは1万849株だった。

12月31日付の日本経済新聞朝刊によると、同社は地域子会社5社を今年中 に本体に吸収合併し、調達や店舗運営のコストを削減する。その一方、2012年 12月期までの5年で約60店を新規出店し、現在1兆円を割り込んでいる連結売 上高を1兆2000億円に増やす計画だという。

西友企業コミュニケーション部執行役シニアバイスプレジデントの金山亮 氏は「このような類の中期経営計画を策定している訳ではない」と否定、日経 新聞が独自に数値をまとめたのではないか、と述べた。

08年12月期中に70店の改装を行うと報じられた件について金山氏は、「老 朽化した店舗が多い中で店舗年齢の若返りを図っているのは事実。店舗数をと りまとめている訳ではないが、改装は積極的に行っていきたい」と話した。

西友は決算期変更を含め、6期連続で最終赤字となる見込み。ウォルマー トは抜本的なてこ入れが必要と判断し、株式を上場廃止にして再建を加速する。 3月中に株主総会を開催してウォルマートの100%子会社になる予定で、4月に も同社株は上場廃止となる見込み。

プリモ・リサーチ・ジャパン代表の鈴木孝之シニアアナリストは、これま での米ウォルマートの対日政策をみて、「結局、興味があるのは物理的な建物 (店舗物件)ということが明らかになった」と総括する。

鈴木氏は「中高年の従業員から人員削減の対象となった現実をみても、西 友が蓄積してきたノウハウや継承してきたDNA(遺伝子)などに敬意を払う ことなく、あくまでもウォルマート流を日本に移植したいということなのだろ う」と指摘、非上場化後は米国で評価を受けたIT(情報通信技術)を活用し た店舗運営スタイルを構築することに専念せざるを得ないとみている。

その上で、「いずれは一定の存在感を示すだろうが、日本の流通業全体か らみれば大きな影響ではない」(鈴木氏)と分析、米ウォルマートが次々と日 本の小売企業を傘下に収めていくような状況は、現時点では見通しにくいと述 べた。

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