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米国債(3日):上昇、2年債利回り2.81%-雇用者の伸び減速観測

米国債相場は上昇。4日発表の昨年12月 の雇用統計を控え、雇用者数が9月以来最小の伸びにとどまるとの見方から買 いが入った。

サブプライム(信用力の低い借り手向け)住宅ローンに起因する市場混乱 と住宅不況が米経済をリセッション(景気後退)に追い込むとの懸念が強まる 中、米国債市場は年初の展開としては2001年以来の好調なスタートとなって いた。3日の市場では2年債に対する10年債利回りの上乗せ幅が2005年1 月以来の最大になった。利下げ見通しが強まるなか、短期債への投資意欲が高 まっていることが示唆されている。

ICAP(ニュージャージー州ジャージーシティー)のストラテジスト、 ポール・ホーマン氏は、「住宅ローン危機の最悪期は通過したかもしれないが、 サブプライム問題の影響はまだまだこれからだ」と語る。「まだ連邦公開市場 委員会(FOMC)の動向から目が離せない」と付け加えた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時現 在、2年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)近く下 げて2.81%。一時は2004年以来最低となる2.78%まで押し下げられた。2 年債(表面利率3.25%、2009年12月償還)の価格は1/8上げて100 27/32。10年債利回りは2bp近く低下して3.89%だった。

メリルリンチがまとめた指数によると、昨年12月31日以降の米国債の 投資リターンは0.743%。2001年の同期間は0.976%だった。

「影響波及」

モルガン・スタンレーの米国債・機関債主任ストラテジスト、ジョージ・ ゴンキャルベス氏は、「問題は信用に限らない兆候が見え始めているため、米 国債市場には好ましい環境だ」と指摘。「実体経済への影響波及もみられる」 と付け加えた。

米労働省は4日に2008年12月の雇用統計を発表する。非農業部門雇用 者数の伸びは7万人と予想されている。11月は9万4000人の増加だった。

米労働省が3日に発表した12月29日に終わった1週間の新規失業保険 申請件数(季節調整済み)は、前週比2万1000件減の33万6000件だった。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値(34万 5000件)を下回った。前週は35万7000件と速報の34万9000件から修正 された。

利回り曲線

2年債に対する10年債利回りの上乗せ幅は1.08ポイント。イールドカ ーブ(利回り曲線)の傾斜拡大は、中・長期債よりも金融政策見通しの変化に 反応しやすい短期債需要の強まりを示唆する。

SEIインベストメンツ(ペンシルベニア州オークス)で80億ドルの資 産運用を監督するショーン・シムコ氏は、「利下げが継続するなら、質への逃 避で短期債が買われるため、利回り曲線は傾斜拡大を続けることになる」と述 べた。

シカゴ商品取引所(CBOT)で取引される金利先物相場の動向によると、 30日のFOMCでフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が0.5ポイント 引き下げられ3.75%に設定される確率は34%に上昇。前日は24%だった。一 方、0.25ポイント利下げの確率は66%と、前日の76%から低下した。

ADP統計

10年債はこれより先、民間雇用者の伸びが事前予想を若干上回ったこと で、売りが優勢となっていた。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング (ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿に基づく集計調査 によると、2007年12月の米民間部門の雇用者数は4万人増と、11月の17 万3000人増(速報値18万9000人増)から伸びが急減速した。ブルームバー グがまとめたエコノミスト予想の中央値は3万3000人増だった。

短期金融市場では3カ月物ドル建てLIBOR(ロンドン銀行間貸出金 利)が2年ぶり低水準の4.65%に低下。銀行間貸し出しの促進を図る主要中央 銀行の取り組みが奏功している。連邦準備制度理事会(FRB)が12月12日 にターム物入札で資金を供給する方針を打ち出して以来、LIBORは低下し ている。

ブルームバーグがまとめたデータによると、2007年に銀行や証券会社な どの金融機関が計上した住宅ローン関連の評価損と損失は合計で970億ドルに 達した。

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